ユーロ圏企業、緩やかでまだら模様の景気回復見込む=ECB調査

[フランクフルト 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が12日に発表した定例調査によると、ユーロ圏の大手企業は、域内の景気が支出拡大を背景に緩やかでまだら模様の回復に向かっていると考えていることが分かった。一方、投資や労働需要の弱さが足かせになるとの見方も示された。

ユーロ圏経済は過去6四半期にわたって停滞。きょう公表された別の調査でも、今年の成長率は0.5%にとどまるとの予想が示された。

ECBは主要57社を対象に調査。「対象企業は、今年の経済活動が段階的かつ緩やかに回復するという基本的な見方に同意した」とし「最近の在庫調整のサイクルは終わりを告げ、消費者信頼感も改善の兆しを見せている」と指摘した。

インフレに関しては、主に一部の中間財・サービス価格の上昇により、若干の上向きの動きが報告されたとしている。ただ、最終消費者に近い価格の伸びは引き続き緩やかだったとした。

明るい面としては、消費財セクターの企業が「まずまずの」成長を報告。中間財セクターの企業からは、需要が安定している、あるいは伸びているとの回答があったという。

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