「負けるな」見る人を勇気づけるメッセージと力強い線が魅力の「版画」アーティスト・石村嘉成さんの原点

色彩豊かな動物画で知られる自閉症の画家・石村嘉成さんの個展が、19日から天満屋岡山店で始まります。その見どころを紹介するシリーズ企画「なぜ今、石村嘉成なのか」。
今回は石村ワールドの原点、版画の魅力に迫ります。

(アーティスト 石村嘉成さん・29)
「森の中でオオスズメバチと力強く戦っているイメージで版画にして描いてみました」

力強い線で表現された色鮮やかな動物たち。石村嘉成さんが20代前半の頃に制作した版画です。これら初期の作品に惹かれると話すのは、療育家の河島淳子さんです。

(トモニ療育センター 所長 河島淳子さん)
「作品がキラキラと輝いていて力強い版画。カマキリの『どうだ』とか凄いと思うし」

嘉成さんは、2歳から6歳にかけて河島さんの療育に導かれました。社会で生きて行くために必要な知識と、人間性を育んだ嘉成さん。

その礎を築いたのが河島さんでした。絵に添えられた素直な文字に心を打たれると言います。

(トモニ療育センター所長 河島淳子さん)
「私が好きなのはエビのような形。『負けるな、負けないぞ』というあの言葉を思い出すと、自分自身に対して負けないぞという気持ちになる」

見る人を勇気づける力強いメッセージが、嘉成さんの作品にはあります。
会期:4月19日(金)~5月12日(日)会場:天満屋6階・葦川会館(岡山市北区)

© RSK山陽放送株式会社