西川俊介「これまでとは違う一面を見てもらいたい」――「京極の轍―京羅戦争編―Powered by ヒューマンバグ大学」インタビュー

YouTubeで連載中の漫画動画「ヒューマンバグ大学_闇の漫画」が原作の舞台「京極の轍―京羅戦争編―Powered by ヒューマンバグ大学」が、東京・新宿FACEにて5月17日から上演される。人間の闇をテーマに、武闘派組織・京極組と巨大マフィア・羅威刃の闘争を描く舞台で、京極組の仙石薫を演じる西川俊介さんにインタビュー。役作りの様子と共に、4月に30歳を迎えた気持ちや今後の抱負などを聞いてみた。

仙石薫役はやってみたいと思っていた役

――稽古は順調ですか?

「4月の半ばからスタートなんです。今は原作を見たり、殺陣を習いに行ったりして稽古の準備をしています」

――殺陣の習得は難しそうですね。

「あらためて『見せるアクション』は難しいと感じます。今回の舞台は円形のセンターステージなんですよ。だから、お客さまがどこから見ても格好よく見えるダイナミックな演技をしたいです。360度の舞台は初めてなのでワクワクします」

――特技のスポーツは生かせそうですか?

「柔道の初段を持っているので、受け身は生かせそうです。『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015年/テレビ朝日系)でのアクション経験も生きると思います」

――稽古がこれからということは、出演者の方とお会いするのもこれからですか?

「ビジュアル撮影でお会いした方はいます。『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の主題歌を歌ってくださった伊勢大貴さんや、過去に舞台で共演した野島翔役の樋口裕太くんです。樋口くんとは『久しぶり』って声を掛け合いましたね。本当に久しぶりでした(笑)」

――演じる仙石薫はどんなキャラクターですか?

「とにかくビジュアルに重きを置く役なんですよ。イケメン役はプレッシャーがあります(笑)」

――お似合いな役だと思います! 決めゼリフはあるんですか?

「『センスねぇなあ』や『センスいいじゃん』など“センス”という言葉をよく使います。だから最近は、役作りのために友達と話す時に使うようにしていますね。いろいろな言い方を試行錯誤中です」

――好きなキャラクターはいますか?

「羅威刃のトップ・城ヶ崎賢志(高崎翔太)ですね。裏社会で生きる理由やラストシーンにグッときます」

――裏社会をテーマにした作品に出演することに関してはいかがですか?

「これまでは元気で爽やかな役が多かったのですが、映画『HiGH&LOW THE MOVIE 3』(17年)で不良役を演じた経験もあるので、肩の力を抜いて臨めると思います。でも、原作の仙石薫はかなりハチャメチャなんですよね(笑)。戦闘能力が高くて卑怯なので、言動がどのように演出され、舞台で表現していくのか楽しみです」

――これまでとはガラッと変わった一面を見せることになるんですね。

「とても楽しみです。役者として表現の幅が広がりますし、それをお客さまに見ていただけることもすごくうれしいです。これからもさまざまな役に挑戦したいですね」

――どんな役に挑戦したいですか?

「どんな役にでも挑戦したいのですが、特に自分と掛け離れた役をやってみたいという思いが強いです。より“演じている”という感覚を楽しめますから。仙石薫役はまさに今やりたい役なので、オファーをいただけてうれしく思います」

――過去には「明石家さんまの転職DE天職」(15年/日本テレビ系)や「ダウンタウンDX」(16年/日本テレビ系)などのバラエティーにも出演されていました。

「明石家さんまさんや松本人志さんのオーラがすごかったです! 憧れていた存在だったのでとても緊張しました。さらにファンになっちゃいましたね(笑)。バラエティーにも挑戦したいですが、まずはもっと芝居の腕を磨いていきたいです。実は僕、人見知りの壁が5枚あるぐらい人見知りなんですよ(笑)。今月で30歳という節目を迎えたので、壁を取っ払っていきたいですね」

年齢を重ねながらもっと魅力的な人へ

――今月で30歳なんですね。おめでとうございます! 実感はありますか?

「学生の時に思い描いていた30歳は、就職して結婚して、落ち着いているイメージでした。でもいざふたを開けてみると、これまでと変わらず楽しいことをとことん楽しんでいる、精神年齢18歳の僕がいました(笑)」

――精神年齢18歳! いつまでも気持ちが若いのはいいことですよね。

「友達からはずっと『精神年齢が若いね』と言われています。仕事をしてそのままバッティングセンターに行ったり、サウナに行ったりしますね。タフで疲れを知らないんだと思います。周りの人から『30代は面白い』と聞きますし、将来は“イケおじ”になりたいので、その段階を踏みながら楽しみたいです」

――目指す「イケおじ像」ってありますか?

「木村拓哉さんや反町隆史さんが大好きです。作品もたくさん見ています」

――仕事と遊びを両立させるのは大事なことですね。オンとオフはどうやって切り替えていますか?

「ヘアメークですね。ヘアメークをした瞬間から仕事モードで、ヘアメークを落とすと18歳です(笑)」

――最後に、この春にチャレンジしたいことを教えてください!

「“イケおじ”の第一歩としてひげを生やしてみたいです。格好よく整えたいですね」

――これから役者としてもプライベートでも西川さんの新たな一面が見えそうで楽しみです。お話ありがとうございました!

舞台への意気込みやパーソナリティーについて生き生きと語ってくれた西川さん。端正な顔立ちとすてきな笑顔からは、少年のような無邪気さもうかがえました。直近では5月10日から配信のYouTubeショートムービー「初めての愛」にも名和元樹役で出演されます。今後の活躍に目が離せません!

【プロフィール】

西川俊介(にしかわ しゅんすけ)
1994年4月4日生まれ。群馬県出身。第26回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞。2015年にスーパー戦隊シリーズ「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(テレビ朝日系)でアカニンジャー・伊賀崎天晴役に抜てきされて以降、舞台や映画、ドラマで幅広く活躍。23年2月に上演された舞台「遠き日の落球」で主演を務める。23年には草津温泉PR2代目アンバサダーに就任。5月17日から東京・新宿FACEにて上演される舞台「京極の轍―京羅戦争編―Powered by ヒューマンバグ大学」で京極組・仙石薫を演じる。また、YouTubeショートムービー「初めての愛」が5月10日から配信スタート。

【舞台情報】

舞台「京極の轍―京羅戦争編―Powered by ヒューマンバグ大学」
スケジュール:5月17日〜26日(全13公演)
劇場:東京・新宿FACE
チケット一般発売:4月13日午前10:00~
※5月18日午後1:00のアフタートークと19日午後6:00お見送り会に参加予定

取材・文/Y(NHK担当)・撮影/尾崎篤志

© 株式会社東京ニュース通信社