高校生のピュアな感性を生かしたちょっとユニークな考古学の企画展「ここみてや!」が歴史に憩う橿原市博物館で開かれています。
「ここみてや!」と自己主張するかのような展示。考えたのは県立橿原高校考古学研究部の唯一の部員で部長の麻生彩斗さんと博物館の松井一晃さんです。古代のナイフであるこの刀子が消しゴムってなぜ?
県立橿原高校考古学研究部 麻生彩斗さん
「この刀子というのは昔の消しゴムで木簡に書かれた墨などを消していたんです。ガリガリって削るのです。だから『消しゴムだぜ。ワイルドだろ。』ってなったんです。」
展示ではこうしたピュアな感性で考古資料のアピールポイントをユニークなキーワードと共に紹介。こちらの頭蓋骨はその形から単なる骨ではなく女性の顔であることが見どころになるといいます。
高い温度で焼かれた須恵器は固く水漏れしにくいとされますが実はじわじわと水が沁み出ていることを告白しています。
歴史に憩う橿原市博物館 松井一晃さん
「博物館に来た時に資料を見てこれはこういうものだという思い込みがあります。でも資料の石器の言葉や他の資料の言葉を聞いてみると実はそうではなかったというところがいっぱいあると思うんです。」
県立橿原高校考古学研究部 麻生彩斗さん
「自分が作った疑問なども含めて(見た人に)感じてほしいと思っています。」
考古学の新たな見方、楽しみ方を紹介するこの企画展は6月16日まで開かれています。