グリーンは不当な判定を受けている?「俺は毎試合顔面を殴られているけど、ファウルを取ってもらえない」と主張<DUNKSHOOT>

今季だけで4回の退場処分を食らうなど、プレー以外の話題に事欠かないゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン。猛烈な勢いでレフェリーに抗議している姿にはもはや驚きもないほどだ。ただ、自身は正当な判定をしてもらえていないと主張している。

ウォリアーズは現地時間4月9日、敵地のロサンゼルス・レイカーズ戦に134-120で勝利。グリーンは約32分間のプレーで15得点、6リバウンド、10アシスト、1ブロックの活躍でチームを牽引した。しかし、彼が不満を爆発させたのが、第3クォーター残り9分28秒の場面だ。

レイカーズのオースティン・リーブスがピック&ロールでステフィン・カリーをかわし、ドライブから右手でレイアップを成功させたシーン。グリーンはブロックに跳んだものの、空中で何らかの接触があったようで、着地と同時に顔を抑えて倒れ込んだ。

リプレイでは、確かにリーブスの左肘がグリーンの口元をかすめているように見える。だが、ファウルが吹かれることはなく、グリーンは起き上がるとすぐレフェリーに近づいて猛抗議。カリーが間に入って諭すほどだった。
試合後、グリーンは自分が同じプレーをして誰かの顔面に肘を当てていたら、退場になっていた可能性が高いと主張した。

「オースティンの肘が俺の歯に当たった。でも、ファウルにはならなかった。俺は毎試合顔面を殴られているけど、ファウルを取ってもらえない。(逆に)俺が誰かの顔を殴れば、すぐにファウルを取られる。しかし俺が顔面を殴られた時は、レフェリーはそれに気づかないフリをするんだ。

俺は毎晩顔を殴られているんだ。でも、一度も(ファウルを)コールされたことはない。俺が誰かに息を吹きかけると、フレイグラントファウルのレビューが行なわれるのにね。クレイジーで理解できないよ」

グリーンは今季、すでに4回の退場処分を受けている。1シーズンに4度の退場は2017-18シーズンのケビン・デュラント(当時ウォリアーズ/現フェニックス・サンズ)の5回以来最多。3月27日に敵地で行なわれたオーランド・マジック戦では、わずか3分36秒でテクニカルファウル2回により退場処分となり、直近20年間で第1クォーターに複数回の退場処分を受けた初の選手という不名誉な記録も作った。 ほかにも、昨年11月14日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦でルディ・ゴベアの首を絞めて5試合の出場停止となると、12月12日のサンズ戦ではユスフ・ヌルキッチの顔面を殴打したことが決定打となり、NBAから無期限の出場停止処分を科された。

謹慎中はカウンセリングを受けるなどして、結果的に処分は1か月で解除。今年1月15日のメンフィス・グリズリーズ戦からカムバックしたが、3月20日のグリズリーズ戦でサンティ・アルダマとの小競り合いから両軍を巻き込んだ騒動に発展し、そのわずか6日後のマイアミ・ヒート戦では開始2分16秒にスクリーンに来たパティ・ミルズの首に腕をかけ、地面に叩きつけようとする危険プレー(コモンファウル扱い)に及び波紋を呼んだ。

もっとも、グリーン自身も言い分はあるようで、このように不満を口にしている。
「ステフはレフェリーが俺に言ったことを聞いていた。そして、すぐにこう言った。『彼(レフェリー)にそんなことを言うことはできない』とね。そこが一番おかしな問題だ。レフェリーは俺に何かを感じたり、言うことはできるけど、俺が何かを言い返したらテクニカル(ファウル)になる。正直、納得できないね。

(ファウルを)コールしてもらえなかったからといって、怒ることもできない。少しクレイジーだ。レフェリーの存在自体には感謝しているけど、フラストレーションは感じている」

ウォリアーズはすでにプレーイン・トーナメント出場が決まっており、今後はプレーオフへの切符を懸けた戦い、そしてプレーオフ本番が待ち受けている。チームとしてはグリーンの“怒りの爆弾”が発動しないことを祈るばかりだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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