平均寿命が35歳から78歳に、中国はどうしてこんなことができたのか―香港メディア

7日、香港メディア・香港01は、中国の平均寿命がこの70年余りで40歳以上延びた背景には国の努力があったとする文章を掲載した。

2024年4月7日、香港メディア・香港01は、中国の平均寿命がこの70年余りで40歳以上延びた背景には国の努力があったとする文章を掲載した。

文章は、1949年の中華人民共和国建国以前の中国人の平均寿命はわずか35歳だったのに対し、2020年には77.93歳にまで延び、25年にはさらに1歳程度延ばす方針が示されていると伝えた。

そして、建国前は国力が弱かった上、戦乱や飢饉(ききん)、災害、伝染病など種々の要素も重なって長寿は望めない状況だったとし、建国後の初期も貧しい時機が続き、5億人の人口の食糧問題を解決することが最優先課題だったと指摘。その後食糧生産力は増強を続け、2018年の生産量は1949年の6倍近くにまで増えて14億の人口を養えるようになり、野菜や果物、肉、卵、乳製品など食べ物がますます豊かになり、科学的な栄養摂取が浸透する中で長寿の基礎が築かれていったと紹介した。

また、1950年代までは伝染病にも悩まされ、毎年1万人近くが天然痘により死亡し、50年代末の麻疹の大流行では約30万人が亡くなったと紹介。国はワクチン接種を主な手段とする伝染病対策に力を入れ、その後は伝染病の感染や死亡を大幅に食い止めることに成功したと伝えた。さらに、内陸の貧困地域における医療衛生レベルの低さも大きな課題とされ、国が貧困支援プロジェクトを進めることで基本的な医療衛生サービスを保障したとしている。

文章はこのほか、国民皆医療保障制度も中国人の平均寿命を延ばしたもう一つの大きな要因であると指摘。2021年現在の中国基本医療保険加入率は96%に達したと伝えたほか、65歳以上の健康診断受診率も66.2%となり、疾患の早期発見、早期治療が実現されたとした。また、慢性疾患治療薬が医療保険に収載されたことで患者が少ない経済負担で治療を受けられるようになったと伝えた。

その上で「成長を続けるデータからは、平均寿命を延ばすために国が医療衛生レベルの向上に取り組んできた努力を見て取れる」と評した。(翻訳・編集/川尻)

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