埼玉で一斉取り締まり、計47件を摘発 事故が多い国道140号、299号が通る熊谷、寄居、秩父、飯能、狭山署管内で実施 「検問」で注意呼びかけ 暖かくなると増えるバイク、事故が急増中

秩父市内の国道140号を走行するバイクに対して検問型の啓発を行う警察官ら(県警提供)

 埼玉県内での交通事故を減らそうと、県警交通総務課などは3月29日、事故が多発している国道で一斉取り締まりを行った。30、31日には上尾市のバイク用品店で、来店客に事故防止の啓発活動を実施した。4月以降は、気温が上がりバイクなどを運転する機会が増えると事故のリスクも高まるとして、県警は注意を呼びかけている。

 一斉取り締まりは、過去5年間の事故分析で発生頻度が高かった国道140号と299号が通る熊谷、寄居、秩父、飯能、狭山署管内で実施。速度超過46件と整備不良1件の計47件を摘発した。また、秩父市内の国道140号では、バイクと普通自動車の運転手に対して事故防止を呼びかける検問型の啓発も行った。

 3月30、31日には、上尾市のオートバイ専門店「ライコランド埼玉店」で来店客に向けた事故防止の啓発を行った。反射材やチラシを配布しながら、けが防止のためのプロテクターを展示し、着用を呼びかけると、20代の男性は「彼女を乗せてドライブに行くことがあるので、十分気を付けたい」と話した。

 県内の昨年1年間のバイクによる交通事故死者数は一昨年比10人増の33人と、大幅に増加。今年も3月末時点で前年同期比2人増の8人で、増加傾向が続いているという。県警交通総務課の満保利光交通安全対策推進室長は「暖かくなるとバイクで出かける機会が増えるので、速度を抑えてプロテクターを着用して安全安心に楽しんでもらいたい」と訴えた。

© 株式会社埼玉新聞社