4人の子の母、1人の孫の祖母・モデルのMALIA.。お嫁さんから「出産に立ち会って」のリクエストをされたときにとった行動が話題に

2023年12月、初孫の誕生に立ち会われたMALIA.さん。

4人の子どものママでありながら、モデルや実業家とパワフルな活躍をしているMALIA.さん。実は2023年の12月、プロサッカー選手の長男、海鈴さん((かいり)/レノファ山口FC)に子どもが誕生しました。40歳のときに‟おばあちゃま”になったMALIA.さんですが、お嫁さんからあるリクエストをもらって胸のドキドキが止まらなかったといいます。いったいどんなリクエストをもらったのでしょうか。

41歳、シングルで4人の子の母、MALIA.。モデルであり実業家、ドバイで生活を送っているのは「教育移住」のため。そのワケは?

お嫁さんにも育ててもらった「育児育自論」

2021年山口にて、MALIA.さんとお嫁ちゃんのツーショット。

――現在はドバイに生活の拠点を置いているそうですが、昨年の12月にはお孫さんが誕生したと聞きました。

MALIA.さん(以下敬称略) 出産予定日が、子どもたちの冬休みと重なっていたので帰国することができました。初孫の誕生にワクワクしながらの日本への帰国後、すぐに長男夫婦のところに駆けつけました。するとお嫁ちゃんが私に「ママさえよければ出産に立ち会って欲しい」と言ったんです。
言われた瞬間はとにかくびっくり。そんなことを言ってもらえるなんて思ってもいなかったので本当に驚きました。もちろんうれしいという気持ちが占めてはいました。でも、実のお母さんを差し置いて私が立ち会いをしていいものか戸惑ってしまい、その日は答えることができませんでした。

――すぐに答えを出すわけではなく、いったん持ち帰って考えたのですね。

MALIA. もし長女のありあが出産するとき、私ではなく夫のお母さんに立ち会いを頼んだらそのとき私はどう思うだろうかというようなことを考えました。考えれば考えるほど胸がドキドキしましたが、「寂しい」とか「悲しい」という感情はありませんでした。そこでお嫁ちゃんからもらったすてきなリクエストを引き受けることにしました。この予想外のリクエストのことは、ありあとも話しました。

――ありあさんにはどのように、どんな話しをしましたか?

MALIA. ありあには「ママね、お嫁ちゃんにすてきなリクエストをもらったんだ」と、そのときに感じたとまどいやうれしさなどを正直に伝え、ありあの考えも聞きました。そして、「義理のお母さんに立ち会ってほしいと思えるような関係ってすてきなことだよね」、「将来、ありあも夫さんのお母さんに立ち会ってもらいたいと思ったらリクエストしていいんだよ」などの話をしました。
お嫁ちゃんからの思わぬリクエストによって感謝の気持ちで満たされ、多くの気づきを得ることができました。育児は4人の子どもが成長したら終わりというわけではなく、お嫁ちゃんや孫からも学ぶことができるんだと感じて、とてもあたたかい気持ちになりました。

出産後もお嫁さんの手を握り続けた

――出産には無事に立ち会うことはできたのでしょうか?

MALIA. コロナ禍が落ち着いたため、病院の立ち会い制限も解けていたので「破水した」という連絡をもらってからちょうど帰国していた二男と一緒に病院に走りました。そして無事に長男とともにお孫ちゃんの誕生に立ち会うことができました。

――誕生した瞬間はどんなことを思いましたか?

MALIA. 実はお嫁ちゃんは出産までいろいろとトラブルが続いていたんです。安静にしなくてはならなかったり、少し入院を経験したりと・・・。だから心配をしていた面もあったのですが、自然分娩で安産だったのでほっとしました。
赤ちゃんが誕生した瞬間はその場にいたみんな、赤ちゃんをひと目見たくてわーっと赤ちゃんのところに行ってしまうんですよね。それもすてきなことだけれど私はお嫁ちゃんのそばにいてあげたくて、彼女のお産後の処置が終るまでずっと手を握っていました。

――お嫁さんを1人にさせないMALIA.さんの心づかい気づかいがすてきです。

MALIA. 私も妊婦を4回経験しているからわかるんです。まわりの人が赤ちゃん誕生後は、ひと目見たいと思うことは当然のこと。でも出産は赤ちゃんが出てきたら終わりではありません。そのあとは胎盤が出てきたり、傷があれば処置をしたりママのケアは続きます。だからお嫁ちゃんを1人にしたくなくて私だけずっとお嫁ちゃんのそばにいて手を握っていました。すべてが終わってから「ママがそばにいてくれたから安心できた」と言ってもらえたときは、本当にうれしかったです。

――あらためてお孫さんを抱っこして、どんなことを感じましたか?

MALIA. 誕生直後はいろんな人に「どんな気持ちですか?」と聞かれました。でもお孫ちゃんはまだ生まれたばかりで今はずっと寝ています。もちろんいとおしい存在ですが、これからかな。笑ったり、歩いたり、成長していく過程を想像すると楽しみですね。私もゆっくりおばあちゃまになっていきたいと思います。

MALIA.流、子育てのリアル

2020年長男海鈴さんが20歳、三男海緒さんが4歳の記念に写した家族写真。

――子どもたちの誕生から今日までを振り返ってみて、MALIA.さんが4人の子育てで大切にしていることはどんなことですか?

MALIA. 私の中で子育てにおいて大切にしたいことはたくさんありますが、その中でもとくに子どもたちに話してきたことは「あいさつをすること」ですね。「ありがとう」、「ごめんなさい」、「おはよう」、「おやすみ」、「いってきます」、「ごちそうさま」などの当たり前のあいさつをするように、ということを子どもたちには徹底的に言い聞かせてきました。
だから「いってきます」を言わずに学校に行こうと、家を出てしまったりしたら、すぐに追いかけて「もう一度自宅に戻って『いってきます』を言いなさい」としかったこともありました。

――子どもたちが思春期だったころ、あいさつをしないなんてことはなかったのでしょうか?

MALIA. ありましたよ。でも反抗しながらも小さな声で「いってきます」、「いただきます」が言えていたらOKにしていました。とにかく口に出してあいさつをすることが基本だと思って子育てをしていました。

ママだってひとりの時間を大事にするべき!

ブルジュアルアラブの見えるお店でDinner。

――MALIA.さんは4度の離婚を経験されていますが、そのことはお子さんにどのように話しているのでしょうか?

MALIA. 3番目の長女と三男はちょうど12歳離れていて干支(えと)が一緒なんです。きょうだい間で父親が違う子もいますが、とにかく仲がよいファミリーです。私もオープンな性格なので子どもたちには正直にいろんな話をします。
結婚にかんしては4回結婚したかったわけではなく、つねに相手を全力で愛してきたけれどこういう結果になってしまったということを子どもたちも理解してくれています。

――著書の中には「疲れてボロボロの日もある」とリアルな感想もつづられています。

MALIA. ストレスを感じているときは自分一人の時間を大切にしています。ママだって1人になる時間は大事だと思うんです。私は本や映画が大好きで、それが息抜きになるので、本を集中して読む、観たい映画をだれにも邪魔されず観るなどの時間を意識的に作るようにしています。つい最近も16話ある韓流ドラマを朝の4時まで観て、3時間の仮眠をとって、毎日の仕事・家事・育児をしてまた観る、というストイックなスケジュールをこなしました(笑)。でも、観終わったあとは幸福感で満たされ、心もスッキリ!こんなふうに自分の時間にも全力です。

お話・写真提供/MALIA.さん 取材・文/安田ナナ、たまひよONLINE編集部

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MALIA.さんは18歳で長男を妊娠し、19歳で出産しました。当時は悩みを打ち明けることができる人も場所もなかったと言います。だからこそ、この21年間は子どもたちを育てながら、自分も育てられたと優しい笑顔で話してくれたことが印象的でした。

■新保真里有さん(MALIA.)

PROFILE
モデル、実業家。1983年2月生まれ、横浜市出身。15歳でモデルデビュー。多くの誌面で表紙を飾るほど人気モデルとして活躍したのち、19歳で結婚。2002年に長男・海鈴さんを出産する。その後は2人目の夫との間に次男・愛郁さん、長女・ありあさんが誕生。2009年に自身の会社「Anela Inc.」を設立し、幅広い事業を展開。2018年には4人
目の夫との間に授かった三男・海緒さんを出産。現在はシングルマザーとして長女、三男と一緒にドバイに移住している。2024年3月には『こどもも自分も一緒に幸せになる 育児育自論』(1760円/A-Works)を発売したばかり。

『こどもも自分も一緒に幸せになる 育児育自論』(A-Works)

MALIA.さんの思う「人生で大切にしなければならない16のこと」をMALIA.さんの言葉でていねいに語られた一冊。21年前に子育てがスタートしたときのことから、ドバイでの生活のことまで赤裸々に語られている。新保真里有著/1760円(A-Works)

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