百貨店空白県「島根」に隣県から”外商拠点”オープン「お客様がギフトを中心にご不便されていると思うので…」高級化粧品求める客も増加

今年1月、島根県内唯一の一畑百貨店が閉店し、百貨店空白県となった島根県に顧客を取り込もうと、米子天満屋が注文販売の拠点をオープンします。その狙いが。

今年1月、一畑百貨店が閉店して以来、百貨店空白県となっている島根県。

キャスター 小林健和
「この松江駅の向かい側に一畑百貨店があったのですが、南側のこちらにですね、山陰だと米子のイメージが強いのですが、天満屋…松江ショップの看板が設けられています」

いったいなぜなんでしょうか。

米子しんまち天満屋 外商部 深田知仁 部長
「1月に一畑百貨店が閉店して、そこの地域のお客様がギフト等を中心にご不便されていると思うので、解決できる一端を天満屋で担えればと思い開業した」

今月17日、天満屋がオープンするのは注文販売などができる外商拠点です。
その背景にあるのが。

米子しんまち天満屋 外商部 深田知仁 部長
「3月に北海道物産展を開催したが、島根県東部のお客様も実際にたくさんお越しいただいてにぎわったし、カードのご入会も島根県東部を中心に少しずつ増えていっている」

天満屋では、一畑閉店後、島根県東部からの客を中心に高級化粧品などを求める顧客が増えたほか、定期的に開催される物産展にも需要の高さを感じているとのこと。

米子しんまち天満屋 外商部 深田知仁 部長
「(米子の店で)すぐお持ち帰りいただけないものに関しては、松江ショップの方でお客様の方に受け取りに来ていただけるような形をとるので、以前のように米子の方に来ていただく手間を省けるという意味では役に立てるのではないか」

天満屋松江ショップでは年間およそ5億円の売り上げを目指すということです。

そして、同じく米子市にある米子髙島屋も松江市内での、新施設の出店を模索しています。

そしてこちらは一畑百貨店と「松江エリア・鳥取エリア共通プレミアムお買物券」などで連携もしてきた鳥取市の丸由百貨店。

丸由百貨店 田中秀明 店長
「取り組み目的としましてはやはり山陰全体の活性化を狙った取り組みでございましたので、それがなくなってとても残念ですけれども、また違った形で、この鳥取に限らず、山陰地方の活性化を作っていきたいと考えています」

売上や戦略に影響はないという丸由百貨店は独自の店づくりを進めるとのこと。

島根唯一の百貨店閉店の余波はお中元商戦を目前に、山陰で生き残りを図る鳥取県の百貨店にもその影響を及ぼしています。

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