70年に1度接近の彗星観察 「ポン・ブルックス」

北海道神恵内村で見られた「ポン・ブルックス彗星」=12日午後7時40分から4秒露光で撮影した15枚を加算平均合成

 約70年周期で太陽に接近する「ポン・ブルックス彗星」が12日、和歌山県などで観察された。国立天文台によると、今月中旬ごろまで、日没後の西の空で見られる。肉眼で見るのは難しいが、双眼鏡などで観察できるという。

 本州最南端の和歌山県・潮岬では、流れる雲間から、木星と共に彗星が姿を見せた。北海道神恵内村の海岸沿いでも、尾を引く彗星を撮影することができた。

 ポン・ブルックス彗星は、1812年にフランスの天文学者ポンが最初に発見した。1883年に米国の天文学者ブルックスが再び見つけ、約70年周期であることが分かった。彗星の名前は発見者に由来している。

 今月21日には太陽に最も近づく。

和歌山県・潮岬で見られた「ポン・ブルックス彗星」と木星=12日午後7時32分(約2秒露光)

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