官民連携で孤独、孤立対策 鎌倉市らがプラットフォーム創設 鎌倉市

協定を結んだ4者(市提供)

孤独や孤立を未然に防ごうと、鎌倉市、社会福祉法人鎌倉市社会福祉協議会、特定非営利活動法人鎌倉市市民活動センター運営会議、社会福祉法人きしろ社会事業会が「人と地域がつながるプラットフォームかまくら(通称ここかま)」を創設。4月1日から運営を開始した。4者が中心となり、今後は賛同者を拡充しながら人と地域がつながる場所や機会を生み出していきたい考えだ。

ひきこもり、将来に悩む若者、子育て中のママ、家族の介護を行うケアラー、外国人、生活困窮者…。社会の変化やコロナ禍で顕在化した孤独、孤立の受け皿として、4者は基盤となるプラットフォーム創設に向けて動いてきた。

2019年に「共生社会の実現を目指す条例」を制定した鎌倉市は、1年前から国の孤独・孤立の対策推進事業に参加。市は地域福祉を推進する市社会福祉協議会や市民活動を支援する市民活動センター運営会議、地域包括支援センターなどを運営するきしろ社会事業会とともにプラットフォーム形成へ準備会を立ち上げ、4回にわたる会合で方向性を議論してきた。

市福祉総務課は、「これまでは『孤独な人は来てください』というアプローチだったが、これからは地域や社会に自然と足が向くような仕掛けをしていきたい」と語る。

対策推進法が施行

国が4月1日に「孤独・孤立対策推進法」を施行したのに合わせ、鎌倉でも準備会に参加した4者によって運営に関する協定を結び、プラットフォームここかまを創設した。

今後は、規約を整備しながら個人・団体の参加者拡大を図る。その上で市民、団体、企業、行政らが、地域における共生の取り組みが生まれやすい環境と仕組みをつくっていきたいとする。市担当者は「官民でアイデアを出し合い、人とつながる場や仕組みによって孤独、孤立を解消していきたい」。

ここかまに関する問い合わせは、市福祉総務課【電話】0467・23・3000。

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