認知度は?評価は?市民100人に調査 静岡市・難波市長の1年 「地味ながら実行力上がった」=静岡市

静岡市の難波市長が誕生してから1年。何が変わりどんな課題が見えてきたのか。
難波市長が「実行力」を自己評価する一方、市民からは更なる結果を求める声もありました。

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<静岡市 難波喬司市長>2023年4月 静岡市長選
「私を市長に選んで頂ければ、今よりは必ず良くなります」

こう市民に約束し、誕生した難波市政。

<坂口将也記者>2024年4月
「就任から1年。難波市長は市民からどのくらい知られているのでしょうか。街行く人に聞いてみました」

<70代男性>
Q.この中でどれが難波市長かわかりますか?
「分かります。こちらですね。落ち着いた感じの記者会見などの言動を聞いていると、いい感じじゃないかなと思っている」

<20代カップル>
「難波市長、こっちじゃないですか」
Q.印象は?
「印象は…特には…」

<10代4人組>
「せーの(指を指す)。こっちだった…」
「何か市長として出ているイメージがあまりなかったので、顔なじみはないかな」

総勢100人に調査したところ、73人が「知っている」27人が「知らない」という結果に。さらに、知らないと回答したうちのおよそ8割が10代から20代の若い層でした。

この結果を直接、難波市長に伝えました。

<静岡市 難波喬司市長>
「これは非常に貴重なデータ…。若い世代、10代~20代が8割知らないというのは自分自身も認識していますので、若い世代で言うと何か知らないけど、最近この街面白いよね、変わったよねと思って頂けるのが大事だと思いますね」

難波市政1年の自己採点をしてもらうとー。

<静岡市 難波喬司市長>
「こんな感じですね、80点」
Q.どういう思いで80点と付けましたか?
「何とか合格点ではないかと思います。地味ながらだいぶ執行力・実行力は上がってきたと思いますね」

特に、市民の多くが評価をしたのが災害への対応です。

就任2ヵ月の2023年6月、静岡県内を襲った台風2号では「スピード」を重視。浸水や断水被害への対応の遅れを指摘された2022年の台風15号と比較すると避難所の開設は3時間前倒し。災害対策本部の設置も1日ほど早める形をとりました。

<70代男性>
「(防災対応は)慣れてらっしゃるような感じはする。難波市長になってからは安心してお任せできるかなと思っている」

<坂口将也記者>
「防災対策に力を入れている難波市長ですが新たな取り組みも進んでいるんです」

<静岡市河川課 八木亮輔主査>
「巴川の数時間後の水位や氾濫域を予測するシステム」

清水区の巴川が氾濫した2022年の台風15号の教訓から静岡市では、巴川流域の水位を予測する独自システムの運用を検討。

<静岡市河川課 八木亮輔主査>
「降った時に河川にどのくらい水が集まってくるかというのを予測するシステムになってまして、水位だけではなく氾濫域も予測できるのがこのシステムの最大の特徴」

早めの避難を呼び掛け、被害を最小限に抑えることを目指します。

一方で、街の人からは難波市政の課題を指摘する声も。

<70代女性>
「教育とか給食費の問題とか、そういうようなところに積極的にいくのかなと思ったけど、なかなかそこまでは見えてこない」

子育て政策は田辺信宏前市長が力を入れていました。一時150人を超えていた待機児童をゼロにするなど目に見える結果がありました。

<静岡市 難波喬司市長>
Q.子育て政策についてはもう少し頑張ってほしいという声も聞かれました。
「子育て・教育環境の問題というのは、ありとあらゆることをやっていかなければいけないので、これは非常に地味な作業になります。これから一つ一つこのあたりを今やっているところですね。積みあがってくると、大分見えてくると思う」

人口減少という難題に直面する中、難波市長の手腕が問われています。

静岡市の人口は4月1日時点で約67万4千人となっていて、全国の政令市の中でも最低水準となっています。
難波市長に「2024年度のテーマ」を聞くと、「この街に住み続けたいと思える街にすること」ということでした。若い世代がワクワクするような街づくりをしたいと意気込んでいて、選挙戦でも語っていた〝結果〟で示すことが求められています。

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