小田急線新松田駅周辺の再開発 準備組合が事業者決定 29年度完成へ前進

小田急線新松田駅周辺の再開発事業のイメージ図(松田町提供)

 小田急線新松田駅周辺の再開発計画を巡り、周辺地権者でつくる再開発準備組合は12日までに、再開発を進める中核となる事業協力者としてマンション開発などを手掛ける「マリモ」(広島市)を選定した。再開発を巡っては計画が一時凍結状態となるなど曲折があったが、当初想定から3年遅れとなる2029年度の完成に向け前進した。

 マリモはこれまで小田急線厚木駅南地区(海老名市)や山形県酒田市の再開発など、全国の地方都市の事業で実績があることから、準備組合が今年3月10日の臨時総会で事業者決定し、同25日に同社と協定を締結した。町は24年度の都市開発決定と27年度の着工を想定している。

 再開発計画は新松田駅北口とJR松田駅に挟まれた約1.8ヘクタールが対象。現在の新松田駅前のターミナル広場は約1100平方メートルと狭く、朝の通勤時間帯は車と歩行者がひっきりなしにすれ違い、一般車の送迎用スペースもない。計画ではターミナル広場を約2700平方メートルに拡張し、歩車道の分離や歩行者の滞留スペースも確保する。

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