19人が死傷 京都・祇園暴走事故からきょうで12年

京都市東山区でてんかんの発作を起こした男性の車が暴走し、歩行者など19人が死傷した事故からきょうで12年です。近くの寺院や事故現場では、犠牲者を悼む法要や交通安全を訴える啓発活動が行われました。
2012年4月12日、東山区祇園の交差点で、てんかん発作を起こした当時30歳の男性が運転する軽ワゴン車が暴走して、道路を横断していた歩行者を次々とはね、7人が死亡、12人が負傷しました。12日午前、現場に近い京都市左京区の檀王法林寺では、犠牲者を追悼する法要が営まれ、信ヶ原雅文住職が読経をあげました。法要には、境内の保育園の園児や祇園の商店街の関係者らが参列し、犠牲者を供養する3体の地蔵に手を合わせていました。

【声】檀王法林寺 信ヶ原雅文 住職
「命というものを大事にしているお寺です。交通安全をしっかり守っていきたいと
願っています」

また東山区の事故現場付近には花が手向けられ、警察官と交通安全に取り組む地元の関係者らおよそ30人が、事故が発生した午後1時8分にあわせて1分間の黙とうを行いました。黙とうの後、参加者は「みんなの願い交通安全」などと書かれたチラシやポケットティッシュなどを通行人らに配り、事故の経験を風化させず、交通事故をなくそうと呼びかけました。

【声】京都府警東山警察署 越村尚 交通課長
「この場所、発生時間帯であるこの時間にあえて啓発活動行うことで、当時の悲惨な事故を
もう一度思い起こして、それを教訓にして、ドライバーのみなさん、歩行者の皆さん、お
互いが交通安全意識を高めていただくきっかけになればと思います」

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