【スターダム】林下詩美がラストマッチ〝堪能〟 上谷沙弥との特別5分間シングル戦はドロー

急遽、相棒の上谷沙弥(左)とのシングルマッチを行った林下詩美

女子プロレス「スターダム」を退団した林下詩美(25)が12日、東京・後楽園ホール大会でスターダムラストマッチに出場した。

契約終了となる3月いっぱいで退団した詩美はこの日、上谷沙弥とのタッグ「アフロディーテ」でワールド王者の舞華&NEW BLOODタッグ王者の飯田沙耶と激突。

先発を買って出た詩美は舞華と対峙すると、グラウンド戦で互いの力を確かめ合い、最後の時間を共有した。さらにこれまで2度ゴッデス王座を戴冠し、多くの時間を過ごした上谷との好連係で敵軍を一蹴する。

終盤で舞華のラリアートと飯田の強烈な逆水平チョップを受けきった詩美は、疲労困ぱいながらも立ち上がり飯田にハイジャックボムを敢行。スターダムファンに最後の雄姿を見せつけたが、最後は飯田に「達者でな!」(変型筋肉バスター)を決められ、3カウントを献上した。

試合後、マイクを持った詩美は「痛すぎる。これがせん別ならやりすぎだわ…。でも、この黄金世代がある時代にプロレスをやってて、本当に幸せだわ」と恍惚の表情を浮かべた。

すると上谷から「詩美さんとタッグが組めて幸せでした。でも私、まだ1つやり残したことがあるんですよ…シングルマッチ。みなさんも見たいですよね? 今ここでやりたいんですけど…」と提案され、詩美も岡田太郎社長も承諾。急きょ5分間のシングルマッチが実現した。

再び試合が開始すると一進一退の攻防を展開。残り試合時間が2分を切ると上谷を引き起こし、エルボー合戦を繰り広げる。残り時間30秒で上谷の張り手をくらったが、ジャーマンスープレックス2連発で反撃に成功。それでも立ち上がった上谷に馬乗り状態でエルボーを連打され、意識が遠のきかけたところで、試合終了のゴングが鳴った。試合後、相棒を抱きしめ健闘をたたえ合った。

最後はマイクを持った飯田の呼びかけで会場に集まった観客から「黄金世代は終わらねえ! 詩美、達者でな!」と絶叫され、リングから送り出された。

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