【巨人】阿部監督「野球は何が起こるか分からない」 打線爆発でエース・戸郷翔征の黒星〝帳消し〟

オコエのタイムリーで生還した岡本和真らを笑顔で出迎える巨人・阿部監督(中)

打線が爆発し、若きエースを救った。巨人が12日の広島戦(東京ドーム)に9―4で快勝し、4連勝。先発・戸郷翔征が5回4失点で降板するも、6回に打者一巡の猛攻を見せて逆転に成功した。

3月29日の開幕戦・阪神戦(東京ドーム)以来2試合ぶりの勝ち星を目指して今季3試合前の先発マウンドに上がった戸郷だったが、序盤から広島打線に捕まった。先頭の野間に右越二塁打、3番小園に安打と盗塁を許して一死二、三塁と早々にピンチを招くと、4番・堂林に走者一掃の2点適時打を浴び、先制点を献上。続く2回こそ三者凡退に抑えたものの、3回には菊地に適時打を浴びてさらに1失点。4回には坂倉にソロを浴びて、この日4点目を失った。

5回まで89球とまだまだ余力を残す球数だったが、阿部監督は5回に戸郷の打席で交代を決断した。「前回もでしたが、失点してしまうことが多く悔しいです。この事をしっかり反省して次につなげていけるように調整していきたいです」と右腕はベンチでは物憂げな表情を浮かべ、額の汗をタオルで拭っていた。

それでも若きエースを救うべく打線が奮起。2点を追う6回、まずは一死満塁から坂本が押し出し死球で1点を返すと、その後の二死満塁の場面でオコエが2点適時打を放って逆転に成功。この回一挙7点を奪い逆転に成功し、戸郷の黒星を消し去った。

これには阿部監督も「もう、みんなで勝った勝利だと思います。ベンチで見ていて素晴らしいなと思いながらね。野球は何が起こるか分からないので、明日も気を引き締めてやりたいなと思います」とナインを称賛した。

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