米4月ミシガン大消費者信頼感77.9に小幅低下、インフレ期待は上昇

[ワシントン 12日 ロイター] - 米ミシガン大学が12日発表した4月の消費者信頼感指数(速報値)は77.9と3月の79.4から低下した。今後1年およびそれ以降のインフレ期待は高まっていることが示された。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は79.0だった。

調査ディレクターのジョアン・スー氏は声明で「全体として、景気軌道に大きな影響を与えるとみられる大統領選を踏まえ、多くの消費者が景気動向の判断を保留している」と述べた。

1年先の期待インフレ率は3月の2.9%から3.1%に上昇。パンデミック(世界的大流行)前2年間の2.3ー3.0%の範囲をわずかに上回った。5年先の期待インフレ率も3月の2.8%から3.0%に上昇した。

レイモンド・ジェームズのチーフエコノミスト、エウジェニオ・アレマン氏は「インフレ期待の上昇は米連邦準備理事会(FRB)が望んでいるものではないが、最近の動向と一致するものであり、安定的でしっかり制御されている」と述べた。

今回の消費者信頼感指数の低下は、ガソリン価格の上昇を反映した可能性が高いとみられている。

インフレの高止まりと堅調な労働市場を受け、金融市場参加者と大半のエコノミストは、FRBによる最初の利下げ時期の予想を6月から9月に大幅に後ずれさせた。年内に予想される利下げ回数も3回から2回に引き下げた。

© ロイター