【今週の労務書】『〈共働き・共育て〉世代の本音 新しいキャリア観が社会を変える』

キャリア観が明らかに

21世紀職業財団が1980~95年生まれ(ミレニアル世代)の子育て中かつ、夫婦ともに正社員のカップルを対象に実施したインタビュー調査を一冊にまとめた。実際のインタビューを多く引用することで、ミレニアル世代の夫婦像やキャリア観が明らかになる内容となっている。

企業に対しては、マネジメント層の意識改革を求めた。管理職をめざしたいとした女性労働者の割合は、入社1年目に60.0%だったものが、5年目には37.6%まで低下する。背景には、女性への過度な配慮や男性への長時間労働の期待などがあると指摘。こうしたマネジメントを見直すために「仕事だけに注力できる人」が管理職の中心になっている現状を変えるべきとした。

(本道 敦子、山谷 真名、和田 みゆき 著、光文社刊、税込968円、TEL:03-5395-8289)

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