余裕の笑みか、それとも… 小池都知事〝学歴詐称疑惑〟を否定も街頭演説で野次の嵐か

笑みを見せる小池都知事(東京都提供)

小池百合子都知事の学歴詐称騒動が選挙を直撃だ。

月刊「文芸春秋」が報じたカイロ大卒業を巡る学歴詐称騒動に小池氏は12日、都庁の定例会見で「卒業しているのはファクト」と再燃した疑惑を否定。4年前の都知事選前に駐日エジプト大使館のフェイスブックにカイロ大の声明文が出たが、それを働きかけたかについては「大学が証明してくれるというのが重要なポイント。(大学、大使館)当局の意思をもって発出されたことに尽きる」と〝裏工作疑惑〟には言及しなかった。

「この状況で小池氏は疑惑を突っぱねるしかない。肝いりの選挙が控えていますから」と指摘するのは都政関係者。

小池氏が3選を目指すとみられる都知事選は7月7日投開票でまだ先だが、「ファーストの会」が推薦を決定した乙武洋匡氏の衆院東京15区補選が16日告示、28日投開票、都民ファの元共同代表を務めた伊藤悠都議が14日告示、21日投開票の目黒区長選に出馬する。小池氏はともに応援演説に入る日程を組んでおり、弱腰姿勢を見せることなどできないという。

一方で、小池氏の学歴詐称疑惑を「文芸春秋」で告発した元都民ファ事務総長の小島敏郎氏は12日、一部の報道各社に告発に至った状況を説明。17日にも日本外国特派員協会で会見を開くとした。

「これまで大手メディアは文芸春秋の報道にダンマリを決め込んでいたが、小池氏が会見で言及したことで一斉に報じました。外国特派員協会で会見となれば海外メディアも報じることになり、疑惑を否定したとはいえ、小池氏にとっては頭の痛い問題になってくるはず」(同)

小池氏は会見で「毎度、毎度、選挙のたびにこうした記事が出るのは残念」と時折、笑顔ものぞかせる余裕ぶりだったが、目黒区長選、衆院補選の応援で街頭演説に姿を現せば、説明を求める声やヤジが飛び交う修羅場の事態となりそうだ。

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