警報機ない踏切を廃止・転換へ 死亡事故受け群馬・前橋市 小川市長「上毛電鉄と協議」 

 群馬県高崎市内の警報機や遮断機のない「第4種踏切」で女子児童が列車にはねられて死亡した事故に絡み、前橋市の小川晶市長は12日の定例会見で、市内に残る上毛電気鉄道の3カ所について、同社と「廃止や(自動遮断機のある)第1種への転換に向けて相談、協議する」との考えを示した。

 市道路建設課によると、事故以前から第4種の解消に取り組んでおり、これまでに18カ所のうち12カ所が第1種化、3カ所が廃止された。

 残る3カ所の中には過去に住民と話し合ったが、廃止や転換に伴う利便性低下を懸念する意見もあって合意できなかった場所もあるという。同課は「まずは上毛電鉄と連携し、(廃止や転換に向けた)住民合意の道筋を付けたい」としている。

藤岡市は点検、児童生徒に周知

 一方、藤岡市は同日、市内唯一の第4種踏切である同市根岸のJR八高線「第一本郷踏切」を点検し、注意喚起の標識が設置されていることなどを確認したと発表した。その上で同踏切を含む八高線、高崎線の市内全24カ所について、危険性を改めて指導するよう市教育委員会を通じて小中学校に通知した。同踏切については、以前からJR東日本高崎支社に第1種化を要望しているという。

 第4種踏切を巡っては、山本一太知事も各鉄道事業者や市町村などと連携して県内74カ所の廃止を基本に進め、難しい場合でも第1種に転換していく方針を明らかにしている。

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