薄っ!軽っ!速っ!「LG gram」が実現したノートPC”新基準“を知る

LG gramも2024年モデルが登場した

近年、ノートPCは薄型・軽量化が進み、持ち運びやすさと高い性能を両立させた製品が人気を集めている。各メーカーからさまざまな製品がリリースされ、その中でも「LG gram」シリーズは、圧倒的な軽さとバッテリー持ちの良さで高い評価を得ている。 “薄型軽量” と聞いて、真っ先にLG gramを思い浮かべる読者も多いだろう。

そのLG gramから、薄型軽量、長時間駆動という特徴を従来モデルから引き継ぎつつ、さらに性能を強化した2024年モデルが登場した。新たに「Pro」シリーズも追加され、17インチ、16インチ、15.6インチ、14インチの4サイズ10モデル、とユーザーのニーズに合わせた幅広いラインナップを取り揃えている。

テレワークの普及で自宅でのPC作業が増えたことに加え、オフィスや外出先でノートPCを活用する機会も増えている。また、進学や引っ越しといった新生活を機に、新しいノートPCの購入を検討している人も多いだろう。そんな幅広いニーズに応えられる、LG gramの魅力を紹介しよう。

モバイルノートPCの最高峰を目指したLG gram

日本では2016年に販売が開始されたLG gramは、LGとして初めて国内展開を開始したノートPCでもある。初代モデルは15.6型ながら980gと、1kgを切る重量で「15型クラスで世界最軽量」を謳うとともに、スリムベゼルを採用することで、一回り小さい14型と同程度のフットプリントを実現。本体の厚みも16.8mmと当時の13型クラス並みになっており、大画面を持ち運べるモバイルノートPCとして、大きな注目を集めることとなった。

翌年の2017年モデルでは、15.6型のほかに、新たに13.3型と14型を追加してラインアップを拡充。大容量バッテリーを搭載することで、モバイル用途では重要なバッテリー持ちが約7.5時間から約15時間へと大幅に延長された。これにより、15.6型では重さが1kg超の1090gになってしまったが、世界最軽量よりもユーザーの使い勝手を優先した結果と言えるだろう。

その後も毎年リニューアルされており、2019年には17型が追加され、デスクトップモバイルという新たなカテゴリーを創出。2021年モデルからは、屋内外で画面がより見やすくなるようアンチグレアディスプレイが採用されている。

LG gramの14インチモデル(左)と17インチモデル(右)

なお、薄型軽量とはいえ、そのために耐久性を犠牲にしてしまっては意味がない。この点、LG gramは軽量かつ頑丈なマグネシウムやアルミウムを使用したメタルボディを採用し、米国国防総省が定める「MIL-STD-810H」準拠のテストを7項目クリアしている。

AI対応の「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」採用

2024年のLG gramは、冒頭でも書いた通り、17インチ、16インチ、15.6インチ、14インチの4サイズ10モデルを展開している。今回新たに、軽量薄型と高性能の両立を追求した「Pro」シリーズとして2モデル追加されているのも特徴だ。

LG gram Proは、17インチの大画面ながら、12.9mmという薄さと1299gの軽量化を実現。31~144Hzの可変リフレッシュレートにも対応する。もうひとつのLG gram Pro 2in1は、16インチのタッチパネルディスプレイを背面に回せる2in1モデルだ。薄さ12.9mm、重さ1399gの軽量薄型デザインとなっており、LG Stylus Penによるペン入力にも対応する。

これだけバリエーションがあると、頻繁に外に持ち出すのか、大画面でクリエイティブに使うのかなど用途によって選びやすい。大画面といっても全てのモデルが重さ1.5kg以下と軽量なので、どこへでも気軽に持ち運ぶことができる。72Whまたは77Whの大容量バッテリーを搭載しており、どのモデルを選んでも外出先でほぼ1日利用可能だ。USB PD 65Wでの充電にも対応しているので、モバイルバッテリーでの充電も行える。

65Wの充電器が付属。65W出力が可能ならモバイルバッテリーからも充電できる

性能面では、全てのモデルで最新の「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」を採用。「インテル® Core™ 7 Ultra プロセッサー 155H」もしくは「インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125H」を搭載している。Core UltraはCPUの処理性能向上はもちろんのこと、グラフィック性能の向上も注目したいところだ。内蔵するGPU「インテル® Arc™ グラフィックス」の性能は、前年比で2倍となっており、グラフィック性能が求められる動画編集や画像加工といった作業も快適に行える。AAAタイトルを高解像度で快適にとはいかないが、多少設定を落とせばそれなりにプレイ可能だ。もちろん、ライトゲームであれば快適に楽しめる。

また、最近では生成AIをはじめとしたAI関連が話題になっているが、Core UltraにはAI処理に特化した専用プロセッサーであるNPU(Neural Processing Unit)が搭載されている。今後、AIの需要はますます増加していくと考えられるが、Core Ultraを搭載するLG gramなら、そのAI処理も効率的に行うことができる。

このほか、LG gramの2024年モデルでは、あらたに独自開発アプリ「LG gram Link」を初搭載した。iOSやAndroidデバイスと簡単にファイル共有ができるほか、タブレットをLG gramのサブディスプレイとしても利用できる。スマートフォンの画面をPC上に表示して、マウスやキーボードでの操作も行える。

LG gram Link。スマートフォンの画面をPC内に表示することも可能。もちろん、マウスとキーボードで操作もできる

独自のアプリとしては、他にもセキュリティ関連のアプリを2つ標準搭載している。「LG Glance by Mirametrix®」は、ユーザーが画面から目を離したりユーザー以外が画面を見つめると画面をぼかす、肩越しに誰かが覗いていると警告を表示するといったことを行える。コワーキングスペースやカフェなどでノートPCを使う場合でも、情報漏洩などの心配が減るはずだ。

ユーザーが視線を外すと画面をぼかし、プライバシーを守れる

また「LG Security Guard」は、ユーザーが離席時にケーブルが抜かれたり、ヒンジが動くなど、盗難が疑われる状況を検知すると、オンラインになったときに画面を開いたときの写真やリアルタイムの位置情報をユーザーに通知する機能も備えている。

薄型軽量で、外に持ち出す機会も増えそうなLG gramだけに、セキュリティ関連の機能が充実しているのはうれしいところだ。

ビジネスユーザー向けの嬉しい特徴として、LG gramには、OSにWindows 11 Proを搭載したモデルもラインアップしている。会社などの組織では、Active Directoryやグループポリシーなどにより、PCを集中管理していることが多いが、これらの機能を利用できるのはWindows 11 Proだけだ。BYOD(Bring Your Own Device:私物端末の業務利用)で私物のノートPCを業務利用する場合でも、対象はWindows 11 Proのみということもあるので、こうしたユーザーにとっても、LG gramは選択対象として魅力的だ。

コンシューマー向けモデルでは意外と珍しく、Microsoft Office非搭載モデルも用意されている。会社からOffice関連のライセンスが支給されていたり、すでにMicrosoft 365を契約している。あるいは、そもそもGoogleドキュメントやMicrosoft 365 for the webなどのクラウドアプリで十分という人もいるだろう。Officeが非搭載の分価格が安くなるのであれば、それに越したことはないはずだ。

薄くて軽い、でも拡張性も十分

実際に17インチモデルの通常モデル「17Z90S-MA78J2」を数日使ってみたのだが、まず感じたのが圧倒的な軽さだ。普通のノートPCだと、17インチともなると相当の重量になり、外に持ち出すどころか机の上から移動するのも面倒に感じてしまうものが多い。

これに対してLG gramは17インチながら1.35kgしかなく、簡単に持ち運ぶことができた。もちろん、17インチというサイズのために入るカバンは限られるが、A3サイズが入るならカバンなら問題ない。社内での会議室への移動など、近場の移動であればそのまま抱えてもいいだろう。

LG gram 17インチモデル

17インチの大画面なら作業スペース的にも申し分なく、よほどのことがなければ、わざわざモバイルディスプレイを持ち歩く必要はなくなる。ノートPC+モバイルディスプレイが、1.35kgのLG gram1台で済むというのは大きなメリットだ。

薄型のノートPCの場合、ポート類が犠牲になっているものも多いが、LG gramはこの点も抜かりがない。USB 4 Type-C(Thunderbolt™ 4)のほか、USB-A、microSDカードスロット、HDMIポートも備えている。どんなに本体が軽く薄くても、実用する際にUSBハブを持ち歩かなくてはいけないのであれば意味がない。こうした部分でも、LG gramは使い勝手がいいと言える。

16インチと17インチモデルは、向かって右側(上)にUSB-A×2とmicroSDカードスロット、ケンジントンロック。向かって左側(下)にHDMI、USB 4×2、3.5mmジャックがある。なお、14インチと15.6インチモデルはUSB Type-CがUSB4×1+USB3.2×1となり、microSDカードスロットが非搭載だ

ただ薄型軽量とはいえ、17型はそれなりにフットプリントがある。机が小さいビジネスホテルやカフェなどでは広げづらいかもしれないので、どういった場所でよく使うのかを考えてサイズを選びたいところだ。

冒頭で「ユーザーのニーズに合わせた幅広いラインアップを取り揃えている」と書いたのだが、実際のところどのサイズがどういったユーザーに向いているのだろうか。今回、17インチの「17Z90S-MA78J2」、16インチの「16Z90S-MA78J2」、14インチの「14Z90S-MA78J2」、そして15.6インチの「15Z90S-MR54J2」を使ってみた感想としては、なにより画面の広さを優先するのであれば、17インチモデルがおすすめだ。

17インチには「LG gram Pro」とノーマルな「LG gram」があるのだが、ここは好みの問題だ。Proのほうが薄く軽く、可変リフレッシュレート(VRR)に対応するなどわずかに勝っている。ただ、VRRは消費電力を抑えるという効果もあるが、表示品質としての効果はゲームをするのでなければほとんど気にならないのではないかとも思う。

ProモデルはOffice非搭載の分、若干安くなっているので、Officeの有無で選んでもいいかもしれない。ちなみにキーボードは、Proモデルが英語配列、通常モデルが日本語配列となっている。多くのユーザーが使い慣れているのは日本語配列だが、一方で英語配列は印字がすっきりしていたり、小指でEnterキーが押しやすかったりする。このあたりは、好みに合わせて選びたい。

下から17インチ、16インチ、15.6インチ、14インチ

画面サイズよりも可搬性を重視するのであれば、14インチモデル一択だ。17インチと比べてしまうとかなり小さく感じるが、多くの人にとっては十分な作業スペースを確保できる。

17インチモデル(下)と14インチモデル(上)のサイズの違い

16インチと15.6インチは、数字だけみると画面サイズに違いがないが、実は16インチはアスペクト比16:10の2560×1600ピクセル、15.6インチはアスペクト比16:9の1920×1080ピクセルという違いがある。

ほかにも、16インチモデルは「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155H」、15.6インチモデルは「インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125H」を搭載。メモリも16GBと8GBと差が付けられており、15.6インチモデルは大画面モバイルPCを安価に手に入れたい人向けのモデル、というイメージだ。このあたりは予算に合わせて選んでもいいだろう。

15.6インチモデル(左)はアスペクト比16:9、16インチ(右)は16:10という違いがある。15.6インチモデルは、14インチモデルにはないテンキー付のキーボード(英字)になっている点も、作業効率アップにはプラスのポイントだ

スタイラスを活用して、手書きやイラスト作成などを行いたいのなら、2in1モデルがおすすめだ。16インチの「LG gram Pro 2in1(16T90SP-MA78J)」と「14インチのLG gram 2in1(14T90S-MA55J)」がラインアップされている。

まとめ

各社から様々なノートPCがリリースされているが、何を選べばいいかわからないと感じている人も多いのではないだろうか。決して安い買い物ではないだけに、せっかくなら不満なく長く使い続けたいものだ。性能だけを重視してしまうと、重くて持ち運びに不便と感じ持ち歩かなくなり、結局使わなくなるということもある。逆に軽さだけで選んでしまうと、性能的に物足りなくなる可能性もありそうだ。

薄型軽量で持ち運びやすいだけなく、最新のインテル® Core™ Ultra プロセッサーを搭載し、長いバッテリー持ちで1日中安心して使えるLG gramであれば、こうした心配も不要だ。ノートPC選びで迷っているのなら、ぜひ手に取って試して欲しい。

(提供:LGエレクトロニクス・ジャパン)

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