その時、その瞬間を1枚の写真で表現する 鶴崎工業高校写真部 【大分県】

数々のコンテストや大会での受賞歴を誇る鶴崎工業高校写真部。第7回全九州高校総合文化祭では、今春卒業した清原梨央が展示作品で優秀賞、渡辺芽依(3年)が撮影大会で銀賞を受賞した。

1年生の頃から県高校文化連盟写真中央展など、多くの受賞歴を持つ清原。入学と同時に写真部へ入部した。元々写真を撮ることが楽しかったというが、幼い頃からカメラを持ち、自分を撮ってくれていた父親の姿が、本格的に写真を始めるきっかけとなった。九州総文では、先生のお別れ会で行った公園でインスピレーションを受け、ピンクの土管を撮影した。「1色のピンクでも濃淡があり、きれいに撮ることができた。土管の穴から見える景色の見え方も、面白く表現できた」と、色調や画角のバランスを1枚の写真に表現した。この3年間で写真の魅力を感じた清原は「卒業後もさまざまなコンテストに挑戦していきたい」と話す。

独特な画角と色彩を大事にする清原梨央

渡辺は空の写真を撮ることが好きで、休みの日には毎日撮影している。「写真は1人で撮るものだと思っていたが、他の部員の撮り方を知ったりモデルを依頼したりと、みんなで協力するものだと気付かされた」。写真部に入部して学ぶことが多く、自分の成長につながっている。また、思い通りにいかないことも写真の魅力だという。「天気や風など、1日の中でもガラリと変わる。大変だが、写真を通じて、その日、その瞬間しか見られないものを残していきたい」

10代の今だからこそ湧き起こるインスピレーションを大切に、今後も多くのコンテストに出展していきながら、その技術を磨いていく。

最近は人物撮影にも力が入る渡辺芽依

(塩月なつみ)

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