新チームの現在地③ サッカー男子 鶴崎工業 堅守速攻に磨きをかけ頂点を目指す【大分県】

1年生が加わり、どの高校もチームの再構築に取り組む。今企画では5月中旬から始まるサッカーの県高校総体に向けて、高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部)に参戦するチームを中心に現状と強化ポイントをチェックし、キャプテンに意気込みを聞いた。第3回は県内主要大会で常に上位にいる鶴崎工業を紹介する。

【昨年度の主な成績】

高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 8位

県高校新人大会 ベスト4

全国高校選手権県予選 ベスト8

県高校総体 ベスト4

昨年度の県内主要大会ではコンスタントに結果を出した。4強の壁を破れなかったが、運動量をベースとした伝統の堅守速攻スタイルを変えるつもりはない。今年のチームを象徴するのが最前線に位置する今井優人(3年)だ。183cmの長身をターゲットにボールを集め、今井がヘディングで競ったこぼれ球を予測し、回収して攻撃につなげる。中津留正三監督は「今井は高さがあり、ポストプレーでボールを収めることができる。(パスの)出し手のキックの精度が上がれば、ボールを持つ時間と相手陣内でプレーできる時間は増える」と今井を軸に攻撃の形を考えている。

今年度の最初の公式戦となったOFAリーグ(1部)の開幕戦では、1月の県高校新人大会の準決勝で敗れた柳ケ浦との再戦となった。一人一人の強度が高く、技術もある相手に対し、球際で負けず、「それぞれのポジションで県内1番になれば勝てる」との思いで、県高校新人大会王者に見劣りすることなく互角の勝負を演じた。結果は1―1、勝ち切ることはできなかったが、冬場の走り込みが実を結び、大きな自信を得るきっかけとなった。今後の課題は、得点が動いた後やリードした展開での試合の進め方。チームとしての戦い方を共有できれば県高校総体で頂点を狙えるチームになりそうだ。

エースの今井優人

主将が語る県総体のプラン

GK山田蒼太(3年)

2006年12月16日生まれ、178cm、72kg、前所属チームは明野中学校

Q:県高校新人大会を終えてからの積み上げは?

各ポジションで県内1番になれば勝てる。個人の能力を上げることを取り組んできました。運動量や球際で戦えるようになりました。それぞれのベースアップはできていると思います。

Q:県高校総体で勝ち上がるために必要なことは?

FWの今井を起点にした攻撃の精度を高めること。今井はヘディングが強く、彼にラストパスを送るサイドの選手は突破力とスピードがあるので、そこのタイミングが合えば得点力は上がります。守備ではやはり球際、そこで有利に戦うことができれば失点することはないと思っています。

Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したい?

ゼロで抑えることができれば負けることはない。しっかり守ってカウンターにつなげたい。向上心を持って県ナンバーワンGKになるために毎日の練習に取り組みたいです。

(柚野真也)

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