モンテ一筋、駆けて360戦 DF山田選手がクラブ最多タイ出場

4月7日の鹿児島戦でリーグ戦通算360試合出場を達成したDF山田拓巳選手=天童市・NDソフトスタジアム山形

 サッカーJ2・モンテディオ山形の山田拓巳選手(34)が7日に天童市のNDソフトスタジアム山形で行われた鹿児島戦で、クラブ最多タイとなるJリーグ通算360試合出場を果たした。サイドバックを主戦場にクラブ一筋17年で積み上げた。背番号6は「自分だけの力ではなく、クラブやスタッフ、サポーターのおかげだ」と深い感謝の思いを口にし、「これからも山形のためにプレーできることが本当に幸せ」と笑顔を見せた。

 「2、3年でクビになると思っていた」。プロ17年目の意気込みを聞かれた1月の囲み取材で、当時の心境を明かしていた。千葉県の市立船橋高で全国高校総体優勝を経験し、2008年にプロ入りした。2年目の09年にJ1鹿島戦で初めてプロの舞台に立ったが、重圧に押されて思った通りのプレーができず、チームは完敗。悔しさだけが残った。めげずに練習を続け、13年にレギュラーをつかんで出場を重ねた。

 山田選手はDFながら、機を見てサイドを駆け上がる姿がサポーターの記憶に強く焼き付いている。14年の天皇杯準決勝・千葉戦の決勝ゴールや、昨季チームワーストの8連敗と苦しむ中で迎えた東京V戦で、先制点を挙げて勝利に貢献するなど、大事な試合で活躍を見せてきた。

 出場記録で並んだ現在ユース監督を務める秋葉勝さん(40)=上山市出身=は13年で360試合出場を達成しており、「年数から考えれば物足りない数字」と頭をかく山田選手。「まだまだ数字を伸ばしていけることを、ピッチ上のプレーで証明したい」と、さらなる活躍に意欲を示した。

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