「大谷は代理人と広報担当者をクビにすべき」米メディア指摘…水原一平事件の波紋

大谷(C)共同通信社

ドジャース・大谷翔平(29)の元通訳の悪辣ぶりが露呈した。

米司法省は日本時間11日、水原一平容疑者(39)を銀行詐欺の疑いで訴追したと発表。会見した同省のマーティン・ストラーダ連邦検事によれば、水原は違法賭博によって巨額の損失を抱え、自身が管理する大谷の口座から2年以上にも渡って不正送金していた。大谷の口座情報には自身の電話番号やメールアドレスを登録し、本人を装って銀行に電話していたことも録音記録から確認された。水原の損失額は約62億円にのぼるという。

金額の大きさには驚くばかりだが、今回のスキャンダルで改めて露呈したのが、一介の通訳に好き勝手にやられた代理人のネズ・バレロ氏を中心とする「チーム大谷」によるサポート体制がまるで機能していないことだ。

これまで大谷自身に対する疑念を報じてきたドジャースの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「オオタニはギャンブラーではなかった」と題した特集記事を掲載。コラムニストのビル・プラシュケ氏は「オオタニは今、家を掃除すべき」とし、「まずネズ・バレロを解雇し、彼の危機広報担当者の大半をクビにすべきだ」と糾弾した。

大谷とバレロ氏は共同で不動産会社やエンターテイメント企業など設立している。信頼関係で結ばれているのだろうが、いずれも今回の騒動の前のことだ。水原通訳のスキャンダルを機に大谷がバレロ代理人と袂を分かつのはあり得ない話ではない。

大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。

「選手にとって欠かせない存在とはいえ、メジャーでは代理人の変更は珍しいことではありません。多くは契約内容に納得がいかず、選手から契約解除するケースが大半ですが、前田(現タイガース)のように、FA移籍を見据えて敏腕として知られるスコット・ボラス氏に乗り替える選手もいます。大谷も昨オフにド軍と結んだ10年総額1000億円超の成功報酬(5%)の支払いなど、バレロ氏への精算を済ませれば、代理人の変更は可能です。代理人の役割は球団との契約交渉以外にも、選手の資産管理や納税、生活サポート、メディア対応など多岐に渡る。今後も多くのスポンサー契約が見込める大谷であれば、うまみは大きいだけに、手を挙げる代理人が行列を作るのではないか」

ビジネスセンスに長けていても、リスク管理が杜撰な無能エージェントにはさっさと見切りをつけた方がよさそうだ。

◇ ◇ ◇

そんな大谷が抜けた古巣のエンゼルスは意外にも快進撃を演じている。投打の主力を失ったのにいったいなぜか。どうやら大谷離脱が好影響をもたらしているようで――。

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