台湾地震の被災地支援、APU生4人がカフェオープン 1カ月限定、売り上げを寄付へ【大分県】

茶道体験や和菓子を提供する期間限定のカフェを運営する(左から)APUの星野さん、佐伯さん、秋元さん=別府市の別府やよい商店街

 【別府】台湾東部沖地震の被災地を支援しようと、別府市の立命館アジア太平洋大(APU)の学生4人が、市内の別府やよい商店街で営業しているカフェの売り上げを寄付する。学生たちは「支援の輪を広げたい」と話している。

 同商店街が学生に起業体験を提供する「チャレンジ・ショップ」を活用し、6日にオープンした。1カ月の期間限定。

 茶道の体験ができるほか、抹茶や和菓子を提供している。市内の商店から仕入れるなど、地域貢献も意識している。

 カフェの開業や寄付を発案した星野秀宜(しゅうき)さん(20)=3年、杵築市出身=が台湾への支援を思い立ったきっかけは、2016年の熊本・大分地震だった。親族が被災したが、当時は中学生で何もできなかったことが心残りだったという。世界中から留学生が集まり、台湾人留学生も身近なAPUにいることも背中を押した。

 売り上げから人件費と材料費を引いた金額を寄付する計画。店頭には募金箱も設置している。提供する和菓子は、台湾の国旗をイメージした赤、青、白色の餅のセット。

 星野さんは「台湾は日本の過去の震災でいち早く支援してくれた。それぞれができることをしたい」と語る。一緒に店を運営する3年の秋元友奈さん(20)と佐伯幸歩さん(20)も「自分の行動が少しでも力になればうれしい。店を一生懸命営業することで支援につなげたい」と話している。

 29日までの土日、祝日に営業。午前10時から午後9時まで。店は「天狗神輿(てんぐみこし)舎」横にある。

© 有限会社大分合同新聞社