リンガーハット2月期決算 純損益7億5200万円の黒字 選択と集中で2年ぶり

 長崎県発祥の外食大手リンガーハット(東京)が12日発表した2024年2月期連結決算は、純損益が7億5200万円の黒字(前年同期は4億300万円の赤字)で、2年ぶりの最終黒字となった。
 新型コロナ感染症が昨年5月に5類に移行し、個人消費水準が回復傾向となる中、冬場に強い「かきちゃんぽん」の販売に下期は注力するなど「選択と集中」を進めたことが奏功し収益増につながったと分析。
 売上高は、前期比6.6%増の402億900万円。営業利益は10億400万円の黒字(前期は2億9200万円の赤字)、経常利益は同4.2倍の11億1500万円だった。
 同社は、今後も原材料費の高騰や継続的な採用難など事業を取り巻く環境は厳しい状況が続くと予想。25年2月期の業績は、売上高が6.9%増の430億円、純損益が6.4%増の8億円の黒字を見込む。
 東京都内で会見した佐々野諸延社長は「営業時間についてはまだコロナ前まで戻っていない。営業時間を無理に戻そうとすると人員不足の問題が大きく関わってくる」と話し、売り上げ増に向け、人材確保などが課題との認識を示した。

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