吉田輝星が見せる日本ハム時代との“違い” 進化した姿…突然の送別会で誓った約束

オリックス・吉田輝星【写真:小池義弘】

オリックス・吉田輝星、古巣との勝負に「変わった自分を見てほしい」

5年を過ごした古巣に“恩返し”誓う。オリックス・吉田輝星投手は、12~14日に本拠地・京セラドームで行われる日本ハム戦を心待ちにしていた。“旧友”との再会、そして対戦に「もう、やる気満々ですよ……!」と笑顔を輝かせた23歳。「少し進化した、変わった自分を見てほしい」と、新天地での成長を披露する。

2018年ドラフト1位で金足農業から日本ハムに入団。昨オフにオリックスへトレード移籍した。古巣との対戦で対峙してみたい打者は「まんちゅう(万波)ですね。紅白戦だとインコースに投げないので、今回は『違う』というところを見せたいです。去年とは投球の組み立てがだいぶ変わっているので。どんどんストライク先行でいきたいですね」と同期との“力比べ”に胸を弾ませた。

移籍1年目の今季は開幕1軍を勝ち取り、ここまで5試合に登板して3ホールドを記録している。主に接戦での展開で起用され、防御率は1.93。「もちろん、やりがいをすごく感じています!」と、目をカッと見開いて語気を強める。

オリックスのユニホームを着た直後から、投球フォームの改良に着手してきた。「ツーシーム、カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク、スプリット……。いろんな球種を扱えるようになっている。何が来るかわからない状況を作れている。ちょっと、進化を見せられるんじゃないかなと。錯覚というか、惑わせられれば……とも思います」といたずらな笑顔を見せる。

古巣相手の対戦に「みんなの特徴もよくわかっている。僕は組み立てが変わっている分、少しアドバンテージになればなと思っています。敵ですけど、1番意識する相手ではありますね。ただ、抑えなきゃいけない、というのはどのチームも一緒ですけどね」。キラリと光る大粒の汗を拭った。

トレード移籍が決まった直後、日本ハムの2018年ドラフト指名メンバーが“送別会”を急遽開催してくれた。「チームが変わってもお互い頑張ろう! という話をしましたね。めちゃくちゃ気が早いですけど『もう1回ファイターズのメンバーで集まって食事したいな!』とも言ってくれたので。そのためには僕がずっと試合に出続けないといけないと思っています」。自然と、言葉に熱がこもった。(真柴健 / Ken Mashiba)

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