宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)は13日、昨年9月末に宙組団員の俳優(25)が急逝してから中止していた宙組の公演を6月20日に同市の宝塚大劇場で再開すると発表した。
女性の死を巡っては、遺族側が上級生によるパワハラや過重労働が原因と主張し、パワハラを否定する歌劇団と一時対立。その間、歌劇団は110周年の記念演目として5月17日から宙組が宝塚大劇場などで公演予定だった「ファイナルファンタジー16」の公演見合わせを発表していた。
今年3月末に歌劇団側が過重労働と上級生らによるパワハラを認めて謝罪し、遺族側と合意文書を交わした。
宙組は宝塚大劇場で6月20~30日、東京宝塚劇場で7月20日~8月25日に公演を実施する。大劇場での公演は芝居とショーの2本だての演目となるのが通例だが、今回はショー「Le Grand Escalier-ル・グラン・エスカリエ-」のみとした。
歌劇団は「十分な準備期間を確保し公演の万全を期すため」と説明し、「5組がそろって公演をお届けできるよう、安心・安全に舞台に立てる態勢づくりに努める」としている。(小尾絵生)