「3000円だけ」入金されている口座を放置していたら「未利用口座管理手数料のお知らせ」が…支払う義務はありますか?

未利用口座管理手数料とは?

メガバンクを始めとする多くの銀行では「未利用口座管理手数料」を導入しています。具体的な条件や内容は各銀行によって異なる点もありますが、2年以上預け入れや引き出しがなく、放置されていると認められる普通預金口座を対象に、手数料を引き落とす旨の通知をしているようです。

例えば、株式会社三菱UFJ銀行では、2021年7月1日以降に開設された普通預金口座で、2年以上に渡って預け入れや引き出しがない場合に、未利用口座として取り扱うことになっています。未利用となってから3ヶ月経過後も利用または解約の手続きがない場合に、年間1320円が引き落とされます。

ただし、2021年6月30日時点ですでに開設済みの場合や、他の預かり金融資産が1円以上ある場合・同銀行にて借り入れがある場合は対象外のようです。各銀行によって内容が異なるため、利用している銀行の情報を確認するようにしましょう。

例えば株式会社群馬銀行では制度の改正があり、開設時期にかかわらず、すべての普通預金口座および総合口座に未利用口座管理手数料を適用しています。

また株式会社群馬銀行・株式会社りそな銀行・株式会社三井住友銀行などでは、口座残高が1万円以上ある場合に、管理手数料の引き落としはしない旨が記載されています。なお、多くの銀行では手数料を年間1320円としていますが、株式会社三井住友銀行は年間1100円です。

この制度には、口座の維持コストを顧客に負担してもらったり、未利用口座の不正利用防止につなげたりする目的があります。

未利用口座管理手数料の引き落としを回避するには?

2年以上使っていない口座があり、未利用口座管理手数料の対象になると、銀行へ届けている住所へ通知が届きます。それから一定の期間(例えば3ヶ月)取引がなければ、口座から手数料が引き落とされます。

管理手数料の引き落としを回避するには、通知が届いてから引き落とし予定日までの間に、入金・出金または解約手続きを完了させることが必要です。

また銀行にもよりますが、口座残高を1万円以上にキープしたり、ほかの金融資産を利用したりすることで、未利用口座管理手数料の引き落としを防止できる場合があります。

なお、口座残高が数百円しかなくて手数料を下回っている場合は、それを未利用口座管理手数料の一部として引き落とし、口座は自動解約となることが多いようです。通知がきても対応せずに自動解約となった場合は、手数料の返却や自動解約となった口座の再利用はできなくなります。

通知後に一定期間が過ぎると未利用口座管理手数料は引き落とされる!

銀行口座を2年以上放置したままにして「未利用口座管理手数料のお知らせ」が届くと、一定期間後に手数料が引き落とされます。これを防ぐためには、通知後に入金・出金または解約手続きをする必要があります。

残高が数千円だけの口座を放置するのは、お金の無駄であるといえるでしょう。各銀行によって条件や内容が異なる場合がありますから、使っていない口座に心当たりのある方は、今一度確認するようにしましょう。

出典

株式会社三菱UFJ銀行 未利用口座管理手数料(2021年7月以降に新たに普通預金口座を開設されるお客さま)
株式会社群馬銀行「未利用口座管理手数料」の改定について
株式会社りそな銀行 普通預金口座の未利用口座管理手数料について
株式会社三井住友銀行 未利用口座管理手数料についてのご説明

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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