波佐見観光テーマに研究 長崎県立大生が全国4位 社会人基礎力育成グランプリ

お気に入りの波佐見焼を手にする(左から)横山さん、前田さん、川本さん=波佐見町井石郷、833wall

 長崎県立大地域創造学部(佐世保市)の竹田英司准教授のゼミに所属する学生3人の研究「波佐見観光と地域の稼ぐ力の研究」が、大学生を対象にした昨年度の「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ」(社会人基礎力協議会主催)全国大会で4位に当たる審査員特別賞を受けた。
 社会人基礎力は▽前に踏みだす力▽考え抜く力▽チームで働く力-などを指す。2008年、経済産業省の有識者委が提唱。大会は社会人基礎力を生かした研究成果についてのスピーチを審査する。先月、全国6地区予選で優勝した各校が各10分間、オンラインで発表した。県勢の全国大会出場は初めて。
 3人は現在4年の前田りりあさん、川本優衣さん、横山夢果さん。コロナ禍の21年と収束後の23年に波佐見町を訪れた観光客、計約2300人の町内消費額を調査。焼き物体験とグルメを拡充させることで「観光消費額を現状よりも増やせる」と結論付けた。審査員は「3人のまちへの愛情や楽しさが伝わった」と講評した。
 3人は研究を始めるまで波佐見となじみがなかったが、今は研究以外でも足を運ぶと言う。「焼き物づくり体験をすることで、ただの器から特別な器に変わる。若い世代はそれを求めている」と、お気に入りの器を手に語った。

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