大谷翔平が松井秀喜に並ぶ日本人最多の175本塁打 5回には日米通算1000安打も達成

初回に4号本塁打を放った大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

【ロサンゼルス12日(日本時間13日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)は本拠地でのパドレス戦の初回に今季4号を左中間に運び、松井秀喜が持つ日本選手最多本塁打の175本塁打に並んだ。5回先頭では左翼線二塁打を放ち、日米通算1000安打とした。

2点を追う初回一死無走者で相手先発は右腕キング。1ボールからの2球目、外角高めのフォーシームを逆方向へ。角度25度、打球速度107・3マイル(約172・8キロ)で左中間に伸びるとそのままスタンドに飛び込んだ。飛距離403フィート(約122・8メートル)だった。

大谷が7年目でゴジラに並んだ。716試合、2941打席目の到達は松井をはるかに上回るスピードだ。松井が175本目を放ったのはメジャー10年目、レイズ移籍直後の2012年6月1日のオリオールズ戦の初回だった。元中日のチェン・ウェイン投手の初球を捉え、右翼席最上段に運んだ。1205試合、4970打席目だった。2000打席以上早い。

本来なら昨季中の到達が見込まれていたが、44号を放った8月23日に右ヒジを痛め、9月4日の試合前に右脇腹の張りを訴えた。結局、9月16日に負傷者リスト入りしてシャットダウンとなったため、4本残した。

松井越えを期待された今季はスタートで苦しんだ。ドジャースにプロスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円=合意当時)で移籍。日米メディアに大注目されたことに加え、3月20日に元通訳・水原一平氏が違法賭博問題で解雇された。「ここ数週間、いろいろあったので」と語るほど野球に集中するのが難しい状況に置かれた影響もあったのか、開幕から打球が上がらずに不発が続いた。やっと移籍1号が出たのは3日(同4日)の本拠地ジャイアンツ戦の7回だった。実に開幕から9試合、41打席目でメジャー移籍後の自己ワーストだった。

5回先頭はカウント1―2からの4球目、外角低めのシンカーに態勢を崩されるも泳ぎながら何とかバットを当てた。左翼線にフラフラと上がった飛球は切れずにフェアグラウンドに落ちた。メジャートップの今季9本目の二塁打はメジャー通算704本目の安打。日本での296安打と合わせて日米通算1000安打を達成した。2回二死無走者は中直。あわや左中間を抜けるかという104・9マイル(約168・8キロ)のライナーを中堅手がダイビングキャッチしていた。

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