フィッチ、香港の格付けを維持

国際格付け会社フィッチ・レーティングスはこのほど、香港の長期外貨発行体のデフォルト格付けを「AA-」で維持し、見通しを「安定的」と評価し、先の中国の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた影響はなかった。4月13日付香港各紙によると、フィッチは、香港経済は中国本土との相互接続性が高いものの、香港特区政府には十分な財政緩衝があり、香港の一人当たり所得と外部資金調達能力は比較的高く、同じ格付けの地域と比べても香港の公共部門と外部資金調達能力は比較的高いと説明している。外部財務状況は健全であるため、香港の格付けを維持した。同時にフィッチは、香港のESG関連スコアが「5+」に達し、香港の政治的安定、法の支配、制度、規制の質、汚職防止が良好に機能していることを示していると述べた。

さらに、債権者の権利に関する香港のESG関連性スコアは「4+」であると報告。フィッチのソブリン格付けモデル(SRM)変数を見ると、香港では20年以上、公的債務再編の実績がないことを示していると指摘。この状況は香港の信用力にプラスの影響を及ぼすという。フィッチはまた、この格付けはガバナンスや制度管理慣行指標の点で香港と本土との緊密な関係も反映していると指摘した。

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