マカオ税関が偽ブランド品販売店を摘発…運び屋利用して中国本土へ密輸させる

押収された証拠品(写真:澳門海關)

 澳門海關(マカオ税関)は4月12日、同月10日に中国本土との主要な陸路の玄関口のひとつにあたる關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)付近の店舗で商標権侵害商品が販売されているとの通報が寄せられたことから、同日中に調査及び配備を整え、摘発を実施したと発表。

 店舗への立入検査において、責任者著名ファッションブランドの商標権を侵害したとみられるアクセサリー類547点=正規品価格にして約300万パタカ(日本円換算:約5700万円)=が発見され、専門家による鑑定で大部分が模造品であることが確認済みで、残りについても結果待ちとのこと。

 税関の調べで、店舗では偽ブランド品を正規品価格に近い値段でいわゆる運び屋に販売し、運び屋はそれを中国本土の所定の場所へ届けた際に運搬費用を受け取り、購入価格で商品を買い取らせることができる仕組みで運営されていたことが判明したという。

商標権侵害などで摘発された店舗(写真:澳門海關)

 税関は、店舗の運営に携わっていた香港居民の男1人と中国本土居民の男2人を逮捕し、全員を貨物詐欺などの罪で起訴するとともに、不規則雇用及び不法就労で労工事務局が調査に着手したほか、店舗について無届営業の疑いがあるとして財政局がフォローアップを進めるとした。

 なお、偽ブランド品の出どころについて、店舗の責任者は見知らぬ人物から提供を受け、これまでに10点ほど販売したなどと供述したとのこと。

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