無人島になる直前の軍艦島を記録した貴重な写真で綴る 宅島正二写真展「緑なき島を去る人々 その時…」

By CAPA編集部

宅島正二さんの写真展「緑なき島を去る人々 その時…」1974年 軍艦島 閉山から50年 が、2024年4月16日より開催されます。

日本初の鉄筋コンクリート集合住宅をはじめ、最先端の機能を持つ炭鉱都市として栄えた軍艦島。正式名称は端島ですが、戦艦の土佐にシルエットが似ていることから軍艦島と呼ばれるようになりました。

長崎県出身の宅島さんが、故郷の海に浮かぶ軍艦島を写真学校の卒業制作に選び、撮影を開始したのは1974年3月。同年1月に閉山した軍艦島が無人島になる1か月前のことです。宅島さんは、島を去る人々や風景を黙々と記録し続けました。当時の経験は「私にとって生涯で一番の思い入れのある撮影となったのは間違いない」と宅島さん。

2024年は、軍艦島の閉山から50年となる節目の年。本展は、宅島さんが学生時代に自ら手がけたヴィンテージプリントと、50年間そっとしまっていた大切な写真からセレクトして構成します。若き日の宅島さんが見た、暮らしの場であった軍艦島。その最後の姿を伝えます。

宅島正二写真展「緑なき島を去る人々 その時…」1974年 軍艦島 閉山から50年

会期 2024年4月16日 (火) ~28日 (日)
会場 Jam Photo Gallery
住所 東京都目黒区目黒2-8-7 鈴木ビル2階B号室
時間 12:00〜18:00 (日曜は17:00まで)
休館日 月曜
入場料 無料
問い合わせ Jam Photo Gallery (TEL 050-5438-2134)

宅島正二 (Shouji Takushima)

1947年、長崎県雲仙市小浜町生まれ。1965年、長崎県立小浜高等学校卒業。1967年、大型貨物船員として約5年間世界を周る。1975年、東京写真専門学院 (現・専門学校東京ビジュアルアーツ) 卒業後、写真家・宮崎進氏に師事。1978年、フリーランスとして独立。1980年、スタジオタクを設立し、商業写真家として活動する。1998年、日本ローイング協会広報部スタッフとしてボート競技の撮影を開始し現在も続けている。

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