岩手県内、花見シーズンに突入 大人数での開催は減少傾向

水沢公園で満開の桜を楽しむ花見客。にぎわいが戻り、楽しみ方も変化している=12日、奥州市水沢中上野町

 桜前線が北上し、岩手県内は花見シーズンに突入した。新型コロナウイルス感染症の影響がほぼなくなり、各地の名所は行楽客でにぎわうが、形態には変化が生まれている。職場など大人数での開催は減少傾向にあり、友人や家族連れの姿が目立つように。盛岡市や岩手の知名度向上から多くの外国人観光客も足を運ぶ。飲食店は提供メニューを工夫するなど楽しみ方の選択肢が広がり、花見も「多様化」している。

 桜まつりを開催中の奥州市の水沢公園。12日は多くの家族連れが訪れ、満開となった約400本を堪能した。特設の「花見食堂」は5年ぶりに営業を再開した。

 コロナ禍で催しを中止していた地域も多く、釜石市唐丹(とうに)町では「釜石さくら祭り」が6年ぶりに復活する。桜並木は今が見頃で、28日の開催を前に本郷地区町内会長の小池直太郎さん(77)は「最善を尽くして準備を進めている。感動してもらえるような祭りにしたい」と意気込む。

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