有和中学校で開校式 和歌山県有田市4中学校が統合

和歌山県有田市にある4つの中学校を統廃合して誕生した有田市立有和(ゆうわ)中学校の開校式がきょう(4月13日)行われ、全校生徒600人余りが式典に出席しました。

真新しい体育館で行われた有和中学校の開校式(2024年4月13日)

有和中学校は、有田市立の箕島(みのしま)中学校、保田(やすだ)中学校、文成(ぶんせい)中学校、初島(はつしま)中学校の4校が統合し、有田市で唯一の中学校として誕生したもので、著名な建築家、隈研吾(くま・けんご)さんデザインによる新たな校舎が、箕島中学校の敷地内に建設されました。

きょう午前、有和中学校の体育館で行われた開校式では、開校宣言が行われた後、有田市の望月良男(もちづき・よしお)市長が、賛否が割れた中学校の統廃合を振り返り、「今回の中学校の統合は、子どもに必要な教育環境を考え抜いた結果。中学生の学びには、一定の規模が必要で、そうであればこそ、生徒の多様な個性とチャレンジに対応できる。生徒の皆さんは、一歩一歩自分を磨くことを忘れず楽しみながら中学校生活を謳歌してください」と式辞を述べました。

挨拶する望月市長

このあと、有田市の前田悦雄(まえだ・えつお)教育長から、有和中学校の森元(もり・はじむ)校長に、学校旗が手渡され、挨拶した森校長は、「4つの中学校がこれまで果たしてきた役割や豊かな歴史と伝統を受け継ぎ発展させ、持続可能な未来の作り手となる人材を育てていきたい」と決意を述べました。

森校長(左)と前田教育長

また、600人余りの生徒を代表して、生徒会役員で3年の井本大介(いもと・だいすけ)さんが挨拶し、「有田市内各地域から集まってきた私たちが、一つのチームとなり、統合前のそれぞれの学校の良さを活かしつつ、有和中学校の伝統の土台をしっかり築きあげていきたい」と述べました。

挨拶する井本さん

このほか、式典には、有和中学校の校歌を作詞した有吉玉青(ありよし・たまお)さんが出席し、望月市長から感謝状を受けとりました。

『常緑(ときわ)の山に 橘の 香りたなびき 季節(とき)を知る』で始まる校歌を作詞した有吉さんは、「有田で生まれ育った皆さんが、ふるさとを離れるとき、素敵な有田の風景を、言葉で思い出せるよう心を込めて詞を作りました。新しい中学校で友だちをたくさん作って楽しんでください」とエールを送りました。

挨拶する有吉さん

© 株式会社和歌山放送