【続報】茨城・八千代の送迎車衝突 1人死亡、7人重軽傷 運転中に意識もうろうか

民家の塀などに衝突した送迎車を調べる捜査員=12日午後8時50分ごろ、八千代町平塚

茨城県八千代町平塚の県道で12日、デイサービス施設の送迎車が住宅の塀などに衝突した事故で、県警下妻署は13日、同乗していた施設利用者の同町、無職、女性(92)が死亡し、同じく施設利用者の70~92歳の男女5人が足や胸の骨を折る重傷を負ったと発表した。運転手の男性(69)と施設介護士の女性(23)は顔や腰に軽傷を負った。

事故は12日午後5時ごろに発生。送迎車がセンターラインをはみ出し、進行方向右側の住宅塀や電柱に衝突。10人乗りワンボックス車で、施設利用者を自宅へ送り届ける途中だった。現場は片側1車線の見通しの良い直線道路。単独事故とみられ、同署は今後、衝突時の状況について、運転手から事情を聴くなどして原因を詳しく調べる。

施設を運営する社会福祉法人によると、運転手は施設に約1年半勤務し、勤務状況や運転能力に問題はなかった。同乗の介護士は、事故直前の運転手について「顔が青白くなり、声をかけた直後に意識がもうろうとして、センターラインを越えて民家塀に衝突した」と話しているという。

同法人は事故について「お亡くなりになった方のご冥福を祈るとともに、けがで治療を受けている方々の一日も早い回復を願っています。ご利用者、ご家族の皆さまにおわび申し上げます」などとコメントした。

現場近くに住む人は事故直前、「庭にいたら車の加速音がして、直後に衝突音と叫び声を聞いた」と話した。

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