41位→3位で初Vが見えてきた女子ゴルフ竹田麗央 子どもの指導で伸びた背筋「プロの自覚が湧く」

41位から3位に急浮上した竹田麗央【写真:Getty Images】

KKT杯バンテリンレディス

女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディス第2日が13日、熊本空港CC(6518ヤード、パー72)で行われた。首位と6打差の41位で出たツアー未勝利の21歳・竹田麗央(りお・ヤマエグループHD)が8バーディー、2ボギーの66で回り、通算5アンダーで首位と3打差の3位に急浮上した。今大会は子どもたちへのレッスン会に参加。地元・熊本の大会でプロとしての自覚を強くした。岩井明愛(Honda)が8アンダーで単独首位。

持ち味を生かした。ボギー直後の前半15番パー4。竹田は第2打を1メートル半に寄せてバーディーを奪った。147ヤードの16番パー3は第1打をピン手前30センチにつけて連続バーディー。「いける」と勢いに乗ると、18番から3連続で伸ばした。後半も4バーディーで3位まで急浮上。「昨日は距離がオーバー気味だったので、抑えめで打ちました」と修正力を発揮した。

1993、94年賞金女王・平瀬真由美の姪で、母・哲子さんも元プロ。今季は2週前の2位など、6戦中4度のトップ10入りで初優勝も見えてきた。ドライバー平均飛距離254.74ヤードはツアー2位の飛ばし屋。この日も1、2番で290ヤード超をかっ飛ばした。

プロとして背筋を伸ばす瞬間があった。今大会はジュニアレッスン会で子どもたちを指導。「いつも見ている」と声を掛けられた。「自覚が湧きます」。自身も小学校低学年で参加。ツアー通算12勝を誇る2008年賞金女王・古閑美保さんに指導を受けた。熊本の大先輩と触れあった経験は記憶に残っている。「良いプレーが届けられるように頑張りたいです」。今度は自分の番だ。

小学1年で初めて回り、熊本国府高時代は週1回で通った良く知るコースだ。14日は熊本地震から8年。自身も13歳で被災した。「凄く怖かった。苦労された方もたくさんいると思うので、少しでも元気を届けたい」。この日の入場者は3277人。初優勝を飾る地としてこれ以上の舞台はない。

THE ANSWER編集部

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