撮り鉄さんにお願い、マナー守って 鳥取県などが「鉄則」5カ条 譲り合いやごみ持ち帰りなど

鳥取県庁

 鉄道車両などの撮影を楽しむ「撮り鉄」による迷惑行為が社会問題化する中、鳥取県とJRなど鉄道関係者たちは12日、県庁で「マナーアップ協議会」を開き、撮り鉄の守るべき5カ条の「鉄則」を定めた。今後啓発・周知に取り組む。

 鉄則は、(1)立ち入り禁止場所や私有地に入らない(2)安全な場所でルールに従い撮影する(3)撮影者同士で譲り合う(4)ごみは持ち帰り、鉄路と風景を守る(5)列車はもちろん観光や食も満喫する―となっている。県が提案し承認された。

 協議会では撮り鉄による迷惑行為として、標識や侵入防止用設備の倒壊▽路上駐車▽ごみの不法投棄▽田畑や住宅敷地内への侵入―などが報告された。協議会では悪質行為には厳正に対応することを確認した。

 撮り鉄のため、県や鉄道会社などが所有する駐車場を一部開放したことも報告された。「鉄則」を守って撮影した写真のコンテストを27日から開くことも決定。平井伸治知事は「みんなが安心して写真撮影を楽しめる鉄道地域にしたい」と話していた。

 山陰エリアでは6月に「特急やくも」の旧型2種類のラストランを控えており、多くの撮り鉄が沿線に訪れるとみられている。

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