巨人が総力戦を制した。13日の広島戦(東京ドーム)で延長12回、大城卓三捕手に適時二塁打が飛び出し、3―2で今季初のサヨナラ勝利。チームは今季最長の5連勝となった。
延長12回一死二塁で登録野手最後の1人・大城卓が代打で登場。鯉7番手・中崎の3球目145キロの直球を右中間へ弾き返した。
ナインからウオーターシャワーを浴びたGの選手会長は「準備はできていました」と笑顔を見せた。前夜は先発マスクも戸郷を5回4失点とうまくリードできず。6回からバッテリーごと交代となりその後、チームは逆転勝ちとなった。悔しい思いをバットで晴らした。
若い力も躍動した。602日ぶりの先発となった5年目・堀田が4回無失点の好投。7人の救援陣が粘りの投球を見せ、野手全員を費やしての1勝となった。阿部監督は「最後、大城卓が打ちましたけど、何とかみんなで、全員で勝った1勝じゃないかなと思います。今日の勝ちは大きいなと。それしかないですね」と力を込めた。
チームのムードも乗ってきた。大城卓は「新人から若手からベテランまで非常にいい感じ。ベンチの雰囲気もいい」と笑った。6回二死二塁でドーム天井の懸垂物に挟まる先制のエンタイトルツーベースを放つなど、3安打2打点だったキャプテン・岡本和も「どんな形でも点をとれればいい」と前を向いた。
チームはこれで単独2位。阿部巨人が4年ぶりV奪回に向け、勢いを増してきた。