ソフトバンクに〝新エース〟誕生? モイネロが先発での初勝利 計22イニングで被安打わずか6 初回から「モイネロの攻撃」

今季初勝利を挙げ、笑顔でポーズをとるモイネロ(撮影・冨永豊)

◆西武2―11ソフトバンク(13日、ベルーナドーム)

ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が、8回3安打無失点で先発での初勝利を挙げた。99球の省エネ投球で完封はやんわり〝辞退〟。「コントロールもできたし、ボールの勢いもあった。ほぼ全部良かったんじゃないかなと思います」とお立ち台で笑顔を浮かべた。

来日8年目で先発転向。初登板の3月30日のオリックス戦(京セラドーム大阪)はセデーニョの2ランに沈み、3安打2失点で完投負けを喫した。4月6日の楽天戦(楽天モバイル)は6回無安打無失点ながら勝ち負けつかず。ようやく3試合目で大量援護をもらい、白星をつかんだ。

「チームが打ってくれたので、リラックスして投げられた。甲斐がしっかりリードしてくれたので、気持ちよく投げられた」と心地よさそうに汗を拭った。3試合で計22回を投げ、被安打はわずか6。防御率0・82と抜群の安定感を誇り、球数が少ない先発スタイルを早くも確立した。

「少ない球数で多く投げるためゴロを打たせたかった。そういう意味では自分の思い通りに投げられた」と振り返った。首脳陣からは完封を目指し、9回のマウンドに向かうかの選択肢を与えられたが「シーズンは長いので完投する必要性はなかったと思うので」と自らマウンドを譲った。

リリーフ時代は圧倒的な投球から「モイネロの攻撃」とも称された。投球スタイルは少し変わったが、7奪三振などここぞの場面では力を込める。シーズンを全うすればエース級の活躍が期待できるほど、先発・モイネロは初回から攻撃的な投球を披露した。(小畑大悟)

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