夏までの3か月間でやせていくカラダに! “自然やせ力”を引き出す14の食事習慣

本来持つ“自然やせ力”を目覚めさせればOK!

限られた夏までの期間、生活習慣を見直すだけでやせられる?! なんて都合のいいこと、叶うんです。それが、報われないダイエットを長年続けてきた、養生ダイエットコンサルタントのEllyさんが考案&実践し、12kgもやせたメソッド。

「極端なカロリー制限やマラソン、週5の筋トレなど、ものすごく頑張っているのに全然やせない…。それどころか、前より太ったり、変な肉や脂肪のつき方をして落ち込んでいた私が、東洋医学と出合って見出したのが、人が本来持っている“自然やせ力”を引き出す方法なんです」

一般的なダイエットは、摂取カロリーより消費カロリーを増やすため、運動を頑張ったり、間違った食事コントロールをしてしまうことが多い。

「太るのは、体の巡りが悪い状態と捉えるのが東洋医学。体の色々な場所で物質が詰まって肥大化してしまうんです。体内で物質が詰まる原因は、内臓・血液・細胞・神経などの代謝組織の働きが鈍っているから」

代謝組織が最高の状態で機能していれば、詰まる=太ることはない。

「簡単に言えば“自然やせ力”とは代謝のこと。必要な栄養はちゃんと吸収し、余分なものをしっかり排出すれば、誰でも“自然に”やせていくんです。もちろん、気になるお腹まわりがスッキリして、欲しかったくびれもできていきますよ」

自分が本来持っている“自然やせ力”=代謝を活性化させるのに大切なのが、“吸収”と“排出”のバランスを整えること。西洋医学でいう、自律神経を整えることにも似ている。

「バランスが崩れる原因は、食べ物や生活習慣、感情など。また天気や季節なども影響します。バランスが崩れると、食欲や老廃物が増え、不調や太さを生み出すのです」

バランスを整える具体的な方法は、日常的な“習慣”にちょっとプラスするだけ、ととても簡単。

「面倒なことも、時間や手間もほとんどいりません。食事や動作、お風呂の入り方や睡眠など、日常の行動にリンクさせているので、無理なく取り入れられると思います。頑張るのはあなたではなく、あなたの中の内臓・血液・細胞・神経たち。彼らが精一杯頑張れるよう“環境”を作るのがあなたの役目です」

まず全体の項目を見て、既にできていることにチェックを入れよう。

「できていることは続け、そのほかのアイデアで取り入れられそうなことを実践し、身についたらチェック。チェックの数が増えていけば、吸収と排出のバランスが整い“自然やせ力”がアップします。すると自己肯定感が増し、“幸福感”も多く感じられるようになるんです。幸福感は、自律神経の調整に役立つ幸せホルモン、セロトニンの分泌にも影響を及ぼします。心身が安定し、さらにやせやすいサイクルに入りますよ」

早ければ、1週間で効果が出ることも。できることから習慣化して、理想のくびれを手に入れよう。

“自然やせ力”を支える3本柱をキープ。

【吸収】
栄養を吸収する作用。吸収が弱すぎると、食べたものを栄養にしにくく、気力・体力が不足。冷えが原因でむくみ太りの傾向あり。反対に強すぎると、吸収が良すぎて太りやすくなる。

【幸福感】
心身の健康には幸福感が必須。幸せホルモンのセロトニンはやる気や幸福感につながる脳内の神経伝達物質の9割を占めている。セロトニン分泌を意識した生活を送り、自律神経を整えて。

【排出】
排泄・デトックス作用。排出力が弱すぎると、老廃物が溜まり、むくんだり脂肪がつきやすくなる。強すぎる場合も良好な排出とはみなされない。基礎代謝が低くなり、太りやすくなる。

くびれ作りのための習慣「食事編」

“食べること”が悪いのではなく、“食べるもの”や“食べ方”を見直せばいい。代謝力を上げる食事方法の14の知恵。まずは無理なくできることから実践を。「ほぼ毎日」続ける、という心がけでOK。

1. 12時間は空腹の時間を作る。

働きっぱなしの内臓は機能が低下するだけでなく、食欲を倍増させることも。夜から朝にかけて12時間は食事をせず休ませてあげると、食欲が暴走せず、代謝力が活性化する。

2. 朝は具なしの味噌汁を摂る。

朝の空腹時は体質リセットの絶好のタイミング。整腸作用のある味噌汁を、具なしで飲んでみて。消化器官は休まり、エネルギーはチャージできる。味噌は無添加がおすすめ。

3. 甘いものやお酒は、週2日限定で楽しむ。

甘いものもお酒も依存性が高い嗜好品。でもどちらも「膨張」を生む。毎日少量より、週2日ガッツリ楽しむ、に切り替えて。続けるうちに以前より欲する量が減っていくもの。

4. 野菜は肉の倍以上を摂る。

野菜に比べ肉類は消化しにくく、酸性状態が続くので体内が酸化しやすくなる。酸化は老化を加速させ、基礎代謝の低下にもつながるので、肉の2倍は野菜を摂る、を心がけて。

5. 肉よりも魚を選ぶ。

同じ動物性食品でも、魚に比べ肉の脂は体内で固まりやすく老廃物を増やしがち。自炊でも外食でも、魚介類を優先した献立を選ぼう。特にサバ、アジなどの青魚がおすすめ。

6. むくんだら、小豆茶を飲む。

甘いものやお酒、添加物の多い食事をしていると、水分系の老廃物が溜まり、むくみやすくなる。顔のむくみが気になる時はカリウム豊富で排出力の高い「小豆茶」を飲んで。

7. 水分補給にはぬるめのお茶を。

胃腸虚弱でむくみや冷えに悩んでいるなら、内臓温度を下げる“体温より低いもの”は摂らないのが鉄則。水分補給には、黒豆茶やドクダミ茶、ジャスミン茶などをぬるめで。

8. 食べすぎ、飲みすぎには「第一大根湯」を飲む。

大根おろし大さじ2~3、おろしショウガ小さじ1/2、醤油大さじ1~2、60~70°Cのお湯200mlで作る「第一大根湯」。食べすぎ、飲みすぎた日は寝る前に飲むと翌朝快適!

9. 薬味を積極的に摂る。

ショウガやネギ、パクチーなどの薬味は、体内の巡りの改善に役立つ。特にショウガは最も優秀な薬膳用食材。生でも加熱でも効果抜群。耳かき1杯分程度を料理にプラスして。

10. 天然のだし粉を使う。

最近の日本人の食生活は、代謝を上げるために必須の栄養素・ミネラルが不足しがち。そこで、コンブやカツオを使ったミネラル豊富な無添加・天然のだし粉を料理に多用しよう。

11. 白米から玄米に切り替える。

血糖値の急上昇を防ぎ、代謝の排泄作用にスイッチを入れてくれる玄米を主食にしよう。100%玄米食が難しいなら、白米と玄米を半々で炊いたり、白米に雑穀を混ぜてもいい。

12. 料理に使うなら、砂糖より「煮切りみりん」。

血糖値の上昇が緩やかな「本みりん」を砂糖の代わりに使おう。特に、アルコールを飛ばした「煮切りみりん」は甘みもコクも増すのでおすすめ。100mlを90秒煮立たせればOK。

13. やせる料理になる、無添加の調味料。

醤油、みりん、味噌、塩は、日本古来の製法でつくった無添加のものを使えば、ダイエットが進む食事になる。胃の働きを促進し、老廃物を溜めない無添加調味料の働きに期待。

14. お酒を控えたいなら肉食をストップ。

お酒が飲みたくなるのは、日常的に緊張感やストレスが多く交感神経が優勢な証し。肉食は交感神経をより刺激するので、肉を減らすと緊張感が減り、自然とお酒への欲求も減る。

Ellyさん 養生ダイエットコンサルタント。著書に『自然やせ力 運動オタクが運動やめたら-10kg! やせ細胞を120%呼び覚ます養生』(Gakken)がある。

※『anan』2024年4月17日号より。イラスト・伊藤ハムスター 取材、文・板倉ミキコ

(by anan編集部)

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