ソフトバンク育成2年目の前田純「だいぶ慣れてはきました」 ドラ1前田悠伍と同姓の「もう1人の左腕前田」が一足先にアピール

先発し力投する前田純(撮影・永田浩)

◆ウエスタン・リーグ 阪神3―5ソフトバンク(13日、鳴尾浜)

もう一人の「左腕・前田」が、持ち味でもある粘りの投球を存分に見せつけた。育成2年目の左腕・前田純投手(23)が先発し、5回で9安打を許しながらも1失点にとどめ、今季初勝利をマーク。「派手じゃないけど、丁寧なピッチング。自分の持ち味をよく知っている」と松山2軍監督も高評価した。

189センチの長身左腕は、この日の最速も139キロ止まり。それでもコーナーを丁寧に突き、5回まで毎回の6三振を奪い、かつ無四球。4回1死から豊田の左越え三塁打を皮切りに4連打で1点を失い、さらに1死満塁のピンチが続いたが、ここから中川には123キロ、戸井にも123キロのともにチェンジアップを低めに落として2者連続の空振り三振で窮地を脱した。

最小失点にとどめて「ランナーが出てからのピッチング。自分の中で決め球の変化球をストライクゾーンから(ボールゾーンへ)落とすことができた」と前田純も納得。「ああいうふうに、腕をしっかり振って投げればバッターも反応してくる。これを続けたいです」と収穫も大だ。

「自分で自分の持ち味をよく知っている。逆にそういうふうに低めに集めて、丁寧にボールを投げていかないと、自分はやっていけないという自覚がしっかりあるので、それを徹底してくれていますね」と松山2軍監督も評する。

ちなみに、同姓のドラフト1位ルーキー前田悠伍も同じ左腕。「まだ調整の仕方とか、いろいろ試したりしていますが、だいぶ慣れてはきました」と語る〝もう一人の左腕前田〟は、後輩より一足先にファームの先発ローテに入って結果を出し始めている。

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