【WWE】タマ・トンガ初参戦でインパクト 新日本に残る実弟ヒクレオの気になる〝今後〟

タマ・トンガ(左)と実弟のヒクレオ

今年2月の札幌大会で新日本プロレスに別れを告げたタマ・トンガ(41)が、12日(日本時間13日)のスマックダウン(米デトロイト)で世界最大団体WWEに初登場を果たした。

この日の大会でタマは、特別顧問のポール・ヘイマン、ソロ・シコア、ジミー・ウーソがそろったリング上に電撃登場。ジミーを襲撃して重傷を負わせたことで、「ザ・ブラッドライン」に加入した。新たにWWEスーパースターに加わったタマ・トンガとは、どんな男なのか。

2008年に米国のインディ団体でキャリアをスタートさせたタマは、10年5月から新日本に参戦。卓越した身体能力で一躍、人気選手となった。

さらに大きな転機となったのが13年5月の「バレットクラブ(BC)」結成だ。タマはプリンス・デヴィット(現WWEのフィン・ベイラー)、カール・アンダーソン、バッドラック・ファレとともに団体史上に残る最強外国人軍団を結成。BCはデヴィットを含む歴代リーダーのAJスタイルズ、ケニー・オメガ、ジェイ・ホワイトと、米マット界のスターを続々と輩出し、世界的ユニットに成長する。

新日本に在籍した約14年間では、義弟のタンガ・ロアとのコンビでIWGPタッグ王座を歴代最多の7度戴冠するなど、タッグの名手として活躍した。シングルプレーヤーとしてもNEVER無差別級王座を4度戴冠したタマは、今年1月4日東京ドーム大会の試合後に新日本マット離脱を表明。「新日本で戦うのはこれが最後のひと月だ。家族の近くで仕事を探そうと思っている」と、妻と3人の子供が住む米国に主戦場を移すことを明かし、最終的に新日本には2月札幌大会まで参戦した。

そしてタマが新天地として選んだのが、かねてうわさされたWWEだった。新日本時代からオファーを受けていることが何度も報じられてきたWWEには、BC時代の盟友たちが多数在籍。その動向に注目が集まる中で、ブラッドラインへの加入を予想する声も多かった。

同ユニットはプロレス界を代表するサモア系一族「アノアイ・ファミリー」で結成されている。トンガ出身でキング・ハクを養父に持つタマはアノアイ一族ではないが、ジミー襲撃は「トライバル・チーフの命令だ」と明かしており、今後はソロ・シコアと共闘していくことが濃厚だ。

一方、WWEはタマの実弟であるヒクレオにも熱視線を送っているとささやかれる。レジェンドレスラーを父に持ち、日本で培った確かな実力を誇るサラブレットの今後から目が離せなくなりそうだ。

この日のスマックダウンは「ABEMA」にて放送された。

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