結成24年目・笑い飯、2度目の上方漫才大賞「予感がなくて」

『第59回上方漫才大賞』(カンテレ)の発表会が4月13日、「オリックス劇場」(大阪市西区)で開催。お笑いコンビ・笑い飯(西田幸治、哲夫)が2度目の大賞を受賞した。

『第59回上方漫才大賞』で2度目の大賞を受賞した笑い飯

「上方漫才大賞」は、上方漫才界で活動する芸人のなかでも、年度を通して寄席、放送及びその他の舞台などで最も活躍した者に贈られる賞。1966年に始まって以来、夢路いとし・喜味こいし、オール阪神・巨人やダウンタウンを筆頭に、名だたる漫才師たちが受賞している。

第59回大賞に輝いたのは、2014年に第49回大賞を受賞し、今回が2回目の大賞となるコンビ・笑い飯。出囃子であるジャクソン5の『I WANT YOU BACK』が流れ2人が登場すると、会場にはどよめきと歓声が上がった。

交互にボケとツッコミが入れ替わる独自の「Wボケ」スタイルで『宇宙戦争』ネタを披露し、貫禄の笑いを見せつけた2人。2度目の受賞について、西田は「今回はまったく予感が無くて、びっくりしました」と驚いた様子。哲夫は「先輩方にも2度目を獲られた方はいらっしゃって。最近の高い目標でした」と喜びをにじませた。

2人を祝福すべく、会場にはデビュー当時からの盟友で、かつては4人で同居もしていたという千鳥(ノブ・大悟)が登場した。ノブは当時を振りかえり、「千鳥が一番最初に見た芸人が笑い飯。そりゃおもしろくなるでしょ」「僕らの劇場で上がる、笑い声のボリュームの平均値を上げたのも笑い飯」と絶賛。

また、大悟は「あの時、(笑い飯が)『おっさんになってもおもしろい漫才がいい』って言ってたんですよ。それをまさにやってるなっていう。いい年こいて何してんねん、50歳手前で『我々は宇宙人だ』っていう」と感慨深げな様子を見せた。

大会後におこなわれた囲み取材で、3回目の大賞に向けての意気込みを問われた2人。西田は「後輩にも大賞を獲ってもおかしくないコンビがいっぱいいまして。そんななかで3回目狙いにいくのはどうやろって。いただけるなら全然いただくんですけど」とコメントし、哲夫は「もし90歳でまだ現役だったら3回目いただきたいですね。89歳くらいからモーションかけ始めよかな」とユーモラスに語った。

大会の模様はカンテレで生中継され、奨励賞をお笑いコンビ・見取り図(盛山晋太郎、リリー)、新人賞を天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)がそれぞれ受賞しした。

取材・文/つちだ四郎

© 株式会社京阪神エルマガジン社