懐かしのレトロデザインを再現...「いい電」100周年記念車両を運行

かつて運行していた5000系車両を再現したレトロな記念列車

 13日に運転開始から100周年を迎えた福島交通飯坂線で、懐かしの旧デザインでラッピングされた記念列車の運行が始まった。同日から上下線合わせて1日30~40本、少なくとも1年間は運行する。

 赤とクリーム色が目印のレトロな記念列車は、1945年ごろ~91年に運行された5000系車両を再現。2両編成で、100と∞(無限大)を組み合わせた新たなデザインのヘッドマークも装着されている。

 このほか新たに、列車が到着した時のメロディーと案内放送も制作された。到着メロディーは飯坂温泉に根付く「飯坂小唄」をモチーフにクリエーターの小松大希さんが作曲、アレンジした。小松さんは、現在運行中の1000系車両のデザインも担当している。案内放送では、鉄道好きのフリーアナウンサーとして知られる久野知美さんの芯のある温かな声で乗客を誘導する。いずれも福島、飯坂温泉の両駅を出発または到着する際に流れる。

 記念列車に乗車した桑折町の会社員菅野修一さん(45)は「『いい電』といえばこのカラーの印象が強く、とても懐かしい」と喜んだ。菅野さんの息子でいずれも醸芳小5年の雅宗さん(10)と桜生(おうせい)さん(10)は「いつもと違う列車に乗れて楽しかった」と声を弾ませた。

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