湘南MF平岡大陽が今季初得点。「自信を深められた」一方で笑顔は浮かべず「次は勝利につながるゴールを」

4月13日、湘南ベルマーレはJ1第8節で横浜F・マリノスと敵地で戦い、2-2で引き分けた。

4-4-2のシステムで臨んだ湘南は、21分に先制点を献上。しかし、41分にボックス付近でこぼれ球を拾った左サイドハーフの平岡大陽が鋭いターンから左足を振り抜き、ネットを揺らす。

後半の立ち上がりの48分、ホームチームに再び勝ち越され、76分にはCBの大岩一貴がレッドカードを受けて退場。数的不利で迎えた80分、途中出場のFW福田翔生の自身J1初ゴールで追いつき、貴重な勝点1を持ち帰った。

試合後、平岡が自身の今季初得点となった同点弾を振り返る。

「ゴールは見えていませんでしたが、あの位置から振り向きざまに打てば相手が反応できないのは分かっていました。右サイドからの攻撃に自分が左から中央に入っていく動きは意識していましたし、今日のゴールでまた自信を深められました」

【動画】平岡大陽が反転シュートで今季初ゴール!
相手の最終ラインの背後を執拗に狙い続けたかと思えば、左サイドから中央に寄ってビルドアップをサポート。守備でも相手のCBやSBをプレスで牽制しつつ、ブロックを組む際には素早く帰陣する。この21歳の攻守に渡る献身性には、目を見張るものがある。

だが、ゴールを決めた直後でさえ、平岡に笑顔はなかった。その背景には、並々ならぬ勝利への執念がある。

「今日、負けたまま終わるか、追いつけるかではまったく違ったと思います。ただ、やはり勝ちたかった。今日、得た課題と収穫を整理して、良かったことを継続し、次は勝利につながるゴールを決めたいです」

湘南は次節、ホームで昨季王者のヴィッセル神戸と対戦する。日々存在感を高め、ついに今季初ゴールが生まれたパリ五輪世代のダイナモは、宣言通りにチームを勝利に導けるか。

今季のホーム初勝利を懸けた一戦は、4月20日の15時にキックオフ予定だ。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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