西~北日本 週明けは雨のち黄砂飛来のおそれ 見通し悪化や健康影響に注意

 16日(火)から17日(水)ごろを中心に、西日本から北日本の広範囲に黄砂が飛来するおそれがある。特に16日(火)は、西日本でやや濃度が濃くなるおそれがある。見通しの悪化や、健康への影響などに注意が必要だ。

雨のあと大陸から黄砂飛来か

 週明け15日(月)は西から前線が近づく影響で、西日本では天気が下り坂に向かう見通し。九州では局地的に雨足が強まるおそれがある。また、別の低気圧や前線が大陸から近づき、16日(火)は西日本や東日本、17日(水)は北日本を中心に雨が降る見通しだ。
 なお、雨のあとは西日本から北日本の広範囲に黄砂が飛来する可能性がある。特に16日(火)は西日本でやや濃度が濃くなるおそれがある。

黄砂への対策例

 環境省によると、呼吸器や循環器に疾患のある人、小児、高齢者などを中心に黄砂の影響が大きいとされるため、外出時にはマスクを着用し、体調に応じて不要不急の外出は控えた方がいいだろう。
 屋外では車や洗濯物などに黄砂が付着するなどの影響が予想されるため、雨上がりに晴れ間が戻っても洗濯物の外干しは控えたい。車に黄砂が付着した場合は、タオルで拭くと車体に細かなかすり傷がつくおそれがあるため、こまめな水洗い洗車や高圧洗浄による洗車がいいとされている。

地表付近の黄砂の濃度と視程及びその影響の大まかな関係 出典=気象庁HP

 なお、黄砂の濃度が濃くなると視程が10キロメートル未満となり、所によっては視程が5キロメートル未満となる可能性がある。見通しが悪化した場合は無理に車の運転をせず、航空機の離着陸などは遅延が発生するおそれがあるため時間に余裕を持った行動を心掛けた方がいいだろう。

黄砂とは

黄砂解説図 出典=気象庁HP

 東アジアの砂漠域や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂やちりが、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ日本付近に降下する現象。日本では春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがある。また、環境省によると人の健康に影響があるとされている。なお、視程とは水平方向で見通しの効く距離のことを言う。

(気象予報士・鈴木悠)

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