“大きすぎる”ウェンバンヤマはトラッシュトークに向かない?「『ビビってんの?』って言われたけど囁いてる感じ」と“被害者”が爆笑告白<DUNKSHOOT>

今季の大型新人ヴィクター・ウェンバンヤマは、身長224cmというサイズにおいても、文字通り“NBA界屈指のビッグな存在”であるが、しかしその大きさがアダとなる、意外な面もあるようだ。

サンアントニオ・スパーズがメンフィス・グリズリーズを102-87で下した現地時間4月9日(日本時間10日、日付は以下同)のこと。この試合でもウェンビーはゲームハイの18得点に7リバウンド、6アシスト、そして驚異の7ブロックという獅子奮迅の活躍を披露したが、開始早々に彼にシュートを叩き落されたグリズリーズのフォワードGG・ ジャクソンが後日、その場面でウェンビーから浴びたトラッシュトークについて明かしている。

「ブロックされた時、彼がトラッシュトークしてきた。『おい、ビビってんのか?ビビってんだろ?』って感じで。だけど彼はそびえ立つような高さなもんだから、囁いている感じにしか聞こえなくて。振り返って『おい、今、俺がビビってるっつったか?』って確認しなきゃなんなかったよ(笑)」
高身長の彼の口元があまりに相手の耳から遠いがゆえに、トラッシュトークの威嚇力が激減してしまうという、なんとも残念な事態となっているのだった。

しかしルーキー・オブ・ザ・イヤー候補のウェンバンヤマについてジャクソンは「あんまり大袈裟なことを言うつもりはないけれど、彼は歴代最高のディフェンダーの1人になると思う」と実際にマッチアップして感じた印象を語っている。

ジャクソンとウェンバンヤマは、ともに昨年のドラフトで指名を受けて今季デビューした同期で、同じ2004年生まれ。その2004年組の中で、1月4日が誕生日のウェンビーは最年長、12月17日生まれのジャクソンは最年少となっている。

NBA入り前から“怪物”と称され、鳴り物入りでデビューしたウェンバンヤマと、2巡目45位での指名後に2WAY→本契約と這い上がり、グリズリーズの主力の座を掴んだジャクソン。同じ2023年ドラフト組ながら対照的な道を歩んできた2人は、今後もリーグで激しく火花を散らせることだろう。

文●小川由紀子

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